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「多面的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

多面的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
もって貫かせた楽曲的構成にあると思われる。そうしてその単純明白なモチーフが非常に多面的立体的に取り扱われているために、同じものの繰り返しが少しの倦怠を感ぜしめな....
鴎外・芥川・菊池の歴史小説」より 著者:宮本百合子
死にかた、或は死なせかたの諸相が、その時代のものとしてこの一篇には実にまざまざと多面的に取上げられている。人間同士の友誼が、対手の死なせかたに表現されなければな....
小林多喜二の今日における意義」より 著者:宮本百合子
を一歩前進させるための足がかりとして小林多喜二の生涯と文学とを、あらゆる角度から多面的に摂取するための何よりの機会である。 〔一九四九年二月〕....
討論に即しての感想」より 著者:宮本百合子
的身がまえというどちらかというと舌足らずな表現は、作家小林多喜二のあの精力的な、多面的な活動意慾と、解放運動の刻々の進展につれて、容赦なく自身を鞭撻しその課題に....
文学について」より 著者:宮本百合子
まとめられる文芸・社会・婦人等に関する評論や作品活動は、一人の文学者としてむしろ多面的な執筆活動であると思います。 二 わたしが紫式部を自任して、傲慢、うぬぼれ....
現代文学の広場」より 著者:宮本百合子
ある。 民主的批評は、たしかに、新しくてしなやかに若い四肢をもとうとしている。多面的であろうとしている。しかし、それがたやすい仕事でないことは、たとえば『新日....
婦人作家」より 著者:宮本百合子
との上に見られるギャップが、素朴なりに埋められている点に注目しなければならない。多面的な日常生活の困難ととりくみながら、家庭の主婦であり、小さい子供の母である早....
世代の価値」より 著者:宮本百合子
急激な推移は、わるい形で外国崇拝を習慣づけているばかりでなく、日常の生活感情をも多面的に変化させている。過去の芸術上の美は、改めた目で見直され、改めて美しさのそ....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
九四七年秋以後、民主的評論家の陣営内の混乱は、一応整理された。若い評論家たちは、多面的な彼等の活動を通じて急速に、確実に成長しつつある。 一九四七年に入ってか....
でんきアンケート」より 著者:宮本百合子
しろく思って居ります。スタンダールは一八三〇年代のフランスで実に珍しい気骨のある多面的な人であったようです。「赤と黒」を、恋愛を主題とした小説と云われているのは....
あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」より 著者:宮本百合子
、社会主義建設の事業は現代大きい摩擦のうちに行われている厳粛な人類的事業であり、多面的であり、当然矛盾ももっている。正直な、客観的観察とその報告《ルポルタージュ....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
く心懸ける。すると右の人物は、ここに初めて平生の僻見から離脱し、真理が思いの外に多面的、又多角的である所以を悟って来る。次にわれ等は、右の人物として吸収し得る限....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
なか機微をふくんでいることが分ります。自分の条件を明かにつかんでいないと、客観的多面的な検討ということも出来ず、一般的な或は一面的な標準できめるから。これは今私....
雑記(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
あるが、これももちろんただ音楽の雰囲気だけを要求したものに相違ない。彼は恐ろしく多面的な忙しい頭脳をもっていた人である。時としては彼の神経は千筋に分裂して、その....
文学以前」より 著者:豊島与志雄
心理の動向の一般的方式を求めんとすることである。もう一つは、人間の運命の推移を、多面的に観察して、その多くの面の綜合によって一の立像組立てんとすることである。前....