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夜曲
「夜曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夜曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「クララの出家」より 著者:有島武郎
頃にモントルソリ家との婚談も持上って、クララは度々自分の窓の下で夜おそく歌われる
夜曲を聞くようになった。それはクララの心を躍らしときめかした。同時にクララは何物....
「ことの真実」より 著者:宮本百合子
京を脱出した八月九日という日は、十五日より六日も前で、関東軍、役人たちの遁走前奏
夜曲であったということを著者は、なにかの思いでこんにち、かえりみるときもあるだろ....
「みごとな女」より 著者:森本薫
出したようにピアノの前にいく。 ちょっとためらった後、ショパンの作品九番の第二の
夜曲をさぐりさぐり弾き出す。甚だしく拙い。少し弾いて直ぐ行詰まって了う。立ち上っ....
「橋」より 著者:池谷信三郎
た。独身者が外套のハネを落す刷毛を買っていた。ラジオがこの人混みの中で、静かな小
夜曲を奏していた。若い女中が奥さんの眼をかすめて、そっと高砂の式台の定価札をひっ....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
る帽子をかぶり、赤い外套を着て、ギターをもったロデリゴが来て、塔の下でやさしく小
夜曲をうたいました。ザラは、城をぬけだすことを歌で答えます。そこで、ロデリゴは縄....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
で行くことができなかった。 幸いにも、音楽会がすむと、ハスレルのために催される
夜曲《セレナード》へ連れてゆくために、祖父が彼を探しに来てくれた。夜になっていた....
「巷の声」より 著者:永井荷風
の外近年は全く絶えたようである。されば之に代って昭和時代の東京市中に哀愁脉々たる
夜曲を奏するもの、唯南京蕎麦売の簫《ふえ》があるばかりとなった。 新内語りを始....