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大いなる
「大いなる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大いなるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
、――たとえば希臘《ギリシャ》の神々と云われた、あの国にいる悪魔でも、――」
「
大いなるパンは死にました。いや、パンもいつかはまたよみ返るかも知れません。しかし....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
る。しかし僕は、小さくとも完成品を作りたいと思っている。芸術の境に未成品はない。
大いなる完成品に至る途《みち》は、小なる完成品あるのみである。流行の大なる未成品....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
。しかも明治維新とともに生まれた卑しむべき新文明の実利主義は全国にわたって、この
大いなる中世の城楼を、なんの容赦もなく破壊した。自分は、不忍池《しのばずのいけ》....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
いる。御糺明《ごきゅうめい》の喇叭《らっぱ》さえ響き渡れば、「おん主《あるじ》、
大いなる御威光《ごいこう》、
大いなる御威勢《ごいせい》を以て天下《あまくだ》り給....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ヴァンの市《まち》を陥れた時に、その陣中に現れて、Allah akubar(神は
大いなるかな)の祈祷を、ファディラと共にしたと云う事が書いてある。すでに彼は、「....
「外科室」より 著者:泉鏡花
れり。今にはじめぬことながら、ほとんどわが国の上流社会全体の喜憂に関すべき、この
大いなる責任を荷《にな》える身の、あたかも晩餐《ばんさん》の筵《むしろ》に望みた....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
っては無いが、柱立《はしらだち》の見事な、畳《たたみ》の堅《かた》い、炉《ろ》の
大いなる、自在鍵《じざいかぎ》の鯉《こい》は鱗《うろこ》が黄金造《こがねづくり》....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
へも通らぬ。 困ったな、と腕を組めば、困りましたねえ、とお蔦も鬱ぐ。 ここへ
大いなる福音を齎らし来ったのはお源で。 手廻りの使いに遣ったのに、大分後れたに....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
様な生住者のある遊星で囲まれていると説いた。彼はまた、太陽以外の星が自然と人間に
大いなる影響を及ぼすというような、科学の発展に有害な占星学上の迷信に対しても痛烈....
「海異記」より 著者:泉鏡花
は腰を浮かして遁げさまに、裾を乱して、ハタと手を支き、 「何ですねえ。」 僧は
大いなる口を開けて、また指した。その指で、かかる中にも袖で庇った、女房の胸をじり....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
に載せて捧げて来た。手毬を取って、美女は、掌の白きが中に、魔界はしかりや、紅梅の
大いなる莟と掻撫でながら、袂のさきを白歯で含むと、ふりが、はらりと襷にかかる。 ....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
き者が、恋には恐るべき神秘を守って、今までに秋毫も、さる気色のなかったほど、一層
大いなる力あることを感じて、愕然とした。同時に今までは、お雪を救うために造られた....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
久米はもう弱気ではない。そしてその輝かしい微苦笑には、本来の素質に鍛錬を加えた、
大いなる才人の強気しか見えない。更に又杯盤狼藉の間に、従容迫らない態度などは何と....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
(お騒ぎあるな! 引きうけました。) 兀げ天窓の小男の一言は、いうまでもなく
大いなる力があったのである。 竹永丹平が病院でなお語り続ける。 「で、三宜亭で....
「釣」より 著者:アルテンベルクペーター
り捌いて、鹿の足のような足で立っている小娘である。 小娘は釣をする人の持前の、
大いなる、動かすべからざる真面目の態度を以て、屹然として立っている。そして魚を鉤....