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「大一番〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大一番の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
て、愛らしいよりも艶麗であった。 風呂敷包を左手に載せて、左の方へ附いたのは、大一番の円髷だけれども、花簪の下になって、脊が低い。渾名を鮹と云って、ちょんぼり....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
――すなわち大女おのぶサンという、重錘揚げの芸人だ。身長五尺九寸、体重三十五貫。大一番の丸髷に結って肉襦袢姿、それが三百ポンドもある大重錘をさしあげる、大和撫子....
焦点を合せる」より 著者:夢野久作
…何故ったってマア考えてみたまえ。あの直径二|呎何|吋、全長二百何十|呎という、大一番の鋼鉄の円棒だ。重さなんかドレ位あるか、考えたってわかるもんじゃない。実際....
オンチ」より 著者:夢野久作
、綽名をオンチという古参の火夫であった。体重百四十|斤に近い、六尺豊かの図体で、大一番の菜葉服の襟首や、袖口や、ズボンの裾から赤黒い、逞ましい筋肉が隆々とハミ出....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
抜からぬ面で、この炉辺を訪れた時分に、弁信はいつ起きたのか、ぶらりとやって来て、大一番の湯槽の中を、我れ一人の天下とばかり身をぶちこんでおりました。 適度の湯....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
買って下さるはずもないとお梅が仰天している間に、お角は番頭に交渉し、さっさとその大一番の嫗山姥を買取って、お梅に持たせたから、お梅がひとごとではないと思いました....
浅間山麓」より 著者:若杉鳥子
が多いというから、誰でもあらゆる外科医のタイプを想像してみるだろう。処がそれは、大一番の丸髷に赤い鹿の子のてがらをかけた、たわやかな美人なのである。 「恐いね、....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
い》たらく。 おまけに、駕籠舁がいけない。 アコ長のほうは、ごぞんじの通り、大一番《おおいちばん》、長面《ながづら》の馬が長成《ながなり》の冬瓜《とうがん》....