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大便
「大便〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大便の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ぼうず》田代祐悦《たしろゆうえつ》が供をして、まず、大広間へ通った。が、やがて、
大便を催したので、今度は御坊主黒木|閑斎《かんさい》をつれて、湯呑み所際《じょぎ....
「門」より 著者:夏目漱石
て、この揉苦茶《もみくちゃ》になった紙の下を覗《のぞ》いて覚えず苦笑した。下には
大便が垂れてあった。 土の上に散らばっている書類を一纏《ひとまとめ》にして、文....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
察の結果では、どうもよくわからぬが、十二指腸かもしれないから、一週間ばかりたって
大便の試験をしてみようと言った。肺病ではないかときくと、そういう兆候は今のところ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
の中へだ。僕ばかりじゃない。あちこちの室から、そのジャアジャアの音がよく聞える。
大便にはちょっとこまったが、そとへ出て、横町から大通りへ出ると、すぐ有料の辻便所....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
僕は至って健康である。だれかが西洋へ来ると、空気が乾いているので小便が少くなる。
大便は肉食の為めに少くなる、出なくなる、とか日本で聞いたもんだが、中々外国へ来て....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
かれる時は今もいった宿番の時の通りである。この厠についてもちょっと言うが、世子の
大便所は引出しの如きものになっていて、籾殻が底に敷いてある。そうして一回一回
大便....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
でいたが、その筈だ、いんげんがうんとはいっているんだ。この食物の具合からだろう、
大便が二日か三日に一度しか出ない。監獄にはいるといつも、最初の間はそうだ。そして....
「老夫婦」より 著者:黒島伝治
チョウズまで銭を出して他人に汲んで貰うんじゃ。勿体ないこっちゃ。」と呟きながら、
大便を汲んで掘り返した土の上に振りかけた。 「これで菜物がよう出来るぞ!」 「御....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
るとすぐ、彼は、恭一の学用品を入れた雑嚢を抱えて、こっそり便所に行った。そして、
大便をすますついでに、それを壺の中に放りこんでしまったのである。 放りこむまで....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
のぐあいといえば、鳥の卵と、かめの卵ばかりを、毎日たべつづけたとき、十六人とも、
大便がとまってしまった。これには、まったくこまった。下剤がほしいが、そんなことを....
「氷河」より 著者:黒島伝治
のすべっこい、小さい手を最大限度に力を入れて握ったと見せるために、息の根を止め、
大便が出る位いきばった。その実、出来るだけ力を入れんようにして。 「傷はまだ痛い....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
大きなニッケルの時計を出して、時刻を見た。そして、 「みんな便所はすましたかね、
大便は?……じゃ行くぞ。」 みんなは元気よく門を出た。次郎もそのなかにまじった....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
棒だわしで掃除していたが、その中には、大河の姿は見えなかった。 つきあたりに、
大便所がこれも七つほどならんでいる。そのうちの、右はじの一つだけが戸が開いており....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
食器を自分の着物で拭く位の事は平気なもの、卑陋至極ではありますが彼らは
大便に行っても決して尻を拭わない。またインド人のごとく水を持って行って左の手で洗....
「福沢諭吉」より 著者:高山毅
って番をしているではありませんか。なにごとかとおもってよくみると、使節の一人が、
大便をしに便所にいったおともでした。便所の二つもあるドアはみなあけはなされ、その....