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大冊
「大冊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大冊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「盲人独笑」より 著者:太宰治
とう》日記を、私に知らせてくれた人は、劇作家伊馬鵜平君である。堂々七百頁ちかくの
大冊である。大正四年に、勾当の正孫、葛原|※《しげる》というお人に依《よ》って編....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
ある。二冊目は第二回で、三冊目は第三回で、四冊目は第四回の営業報告に違ない。この
大冊子を机の上に置いて、たいていこれで分りますがねと河村さんが云い出した時は、さ....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
もまた恐ろしく分厚《ぶあつ》に書き上げた著作で、上下二巻を通じて千五百頁ほどある
大冊子だから、四五日はおろか一週間かかっても楽に読みこなす事はでき悪《にく》い。....
「地球盗難」より 著者:海野十三
のうちに読破しようと思って持って来たギブソンの「有史前に於ける生物発生論」という
大冊の原書をひきよせて最初からおよそ三分の一の所を拡げて、読み耽っていたところで....
「読書法」より 著者:戸坂潤
性が合理的に呑みこめるのであり、近代唯物論への移行の必然性を納得出来るのである。
大冊子とは云えないから詳しい思想分析も社会事情の分析も不可能なわけだが、要点を指....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
十六年に「法律語彙」と題して出版せられることとなった。同書は実に一千百七十余頁の
大冊で、法律語をabcの順に並べ、これに訳語または新語、新字を附し、本義、釈解、....
「マードック先生の『日本歴史』」より 著者:夏目漱石
三巻にあるのではなくて、やはり第一巻の第一篇の事だと知れた。それで先ず寄贈された
大冊子《だいさっし》の冒頭にある緒言《しょげん》だけを取り敢《あえ》ず通覧した。....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
この点を一つの溌剌たる喜劇的場面に描いて追究しているのである。 先ずその人は、
大冊十六巻からなるその作品の量を見て、このバルザックという人はよくもこれだけ書け....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、ミゼラブルの雄大なる構想を支配する中心思想を知ろうと思って、三千五百頁のあの
大冊を幾度も繰返して読んだ後に、こういうことを言いました、ヴィクトル・ユーゴーは....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
を用いて、そして何だかわけの分らない弁証法などという論理法によって、数千ページの
大冊の中にその矛盾背理の理論をごまかし去るの技倆を持たない。しかし彼は、いかなる....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
間がかかること。それを見ている方は辛棒が大変ですね。
勉強、十月十七日までには
大冊完了でしょう、まさか。七月はがんばります。七八月中に
大冊完了というの不可能で....
「作男・ゴーの名誉」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
生きているはずである。もし彼がどこかに居るものとすれば、事実彼の名は教会名簿にも
大冊の赤い華族名鑑にもまだ載っているのだ、だが誰にも彼れを太陽の下に見たと云うも....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
』と題する書のごときも斯学上有益なものだそうである。初編だけ刊行されたが八百頁の
大冊である。著者の調べただけでも露国全体に産する蟻の種類が三千五百もあるとの事で....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
七千首を烏有に帰した。その後また歌稿を整理し、家集『草根集』は約一万一千首を含む
大冊である。二条派の尭孝と相対して、一時の双璧と見られたが、二条派の末輩は敵方の....
「編輯雑感」より 著者:喜田貞吉
複するところのすこぶる多いのは慚愧に堪えぬ。何分にも従来の普通号に七八倍するこの
大冊の事であるから、前以て幾分の準備をめぐらさぬではなかったが、編纂発行の上に最....