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大半
「大半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
敗した事、上野《うえの》の養育院の寄附を依頼された事、入梅《にゅうばい》で書物が
大半|黴《か》びてしまった事、抱《かか》えの車夫が破傷風《はしょうふう》になった....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ば、作品の美醜の一半は芸術家の意識を超越した神秘の世界に存している。一半? 或は
大半と云っても好い。
我我は妙に問うに落ちず、語るに落ちるものである。我我の魂....
「二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
も興味のない私は、云わば妻のために行ったようなものでございますから、プログラムの
大半は徒《いたずら》に私の退屈を増させるばかりでございました。従って、申上げよう....
「或る女」より 著者:有島武郎
を押しぬぐうと、そっと座を立って、倉地の寝ているほうへと忍びよった。廊下の明りは
大半消されているので、ガラス窓からおぼろにさし込む月の光がたよりになった。廊下の....
「星座」より 著者:有島武郎
に立ち上って柿江に尋ねた。
終業の拍子木が鳴った。
「いや死んでしまったんだ」
大半の生徒は拍子木の声に勇みを覚えたように、机の蓋《ふた》をばたんばたんと音させ....
「映画と癩の問題」より 著者:伊丹万作
八十八カ所の霊場である石手寺の参道には両側ともびっしりと乞食が坐っていたが、その
大半は癩者であった。彼らが参詣人から与えられる小額の銅貨を受け取るため、絶えず前....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
母に話し母は夫に話す。燃えるようなおとよのことばも、お千代の口から母に話す時は、
大半熱はさめてる、さらに母の口から父に話す時は、全く冷静な説明になってる。 「な....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
燭も線香もつかわずに、大奥さんが仏参の日まで蔵っておいた。そうしてあの破れ上衣の
大半は若奥さんが八月生んだ赤坊のおしめになって、その切屑は呉媽の鞋底に使われた。....
「思い」より 著者:伊丹万作
がら、ともすれば人々に忘れられていることがある。それはほかでもないが、映画の質の
大半を規定するものは、その映画を産み出した社会の一般文化の質だということである。....
「瘤」より 著者:犬田卯
そり誰にも分らず行けるからいいようなものの、いざとなればよ。」 S大字の土地は
大半町の金持連の手に渡って、昨日の地主、いまは内実は小作人であると言う。 それ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
知らん、ヤソ教は仏教の卵中より化生せるを。 英人某問うて曰く、聞く、日本人民は
大半インドの仏教を奉信すと。果たしてしかるや。政教子曰く、日本には日本の仏教ある....
「西航日録」より 著者:井上円了
ふたたび来たる。阿耨達池に三たび宿住し、金剛宝土に四年にして帰る。それぞれの書の
大半は経・律・論の三蔵より出たものであり、仏教界は今や大雷のような仏の教えが起こ....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
欧人一万九千人、土人一万八千人、インド人および他のアジア人一万八千人なり。欧人は
大半英人にして、これに次ぐものオランダ人、そのほか各国人とす。多少のユダヤ人もこ....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
を迫らんとするものであります。およそ占領政策の行き過ぎがあるとすれば、その責任の
大半は吉田総理それ自体が負わなければならないのであります。しかも、行き過ぎと称す....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
康は昔日の如くでなく、且つ中年の中耳炎は根本的に健康を破壊し、殊に満州事変当時は
大半、横臥して執務した有様であった。 かような関係で族順では遂に予定の計画を果....