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大女
「大女〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大女の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
うしろ》からオーイオーイと呼ぶ者がある。振返ってみると、なるほど、梅ヶ谷のような
大女《おおおんな》、顔を真白《まっしろ》に塗立てた人《じん》三|化《ばけ》七が、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の提灯の火を取るという噂があった。又ある人がこの樹の下を通ろうとすると、御殿風の
大女房が樹梢《こずえ》に腰をかけて扇を使っていたとも伝えられた。ある者は暗闇で足....
「赤外線男」より 著者:海野十三
、右の眼と、視る物の色が大変違うなんて、ほんの一つのあらわれだ。あの狒々のような
大女は、自分と反対に真珠のように小さい深山先生に食慾を感じていろいろと唆かしたの....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、現在では東京神恵病院長|押鐘博士の夫人になってはいるが、かつては大正末期の新劇
大女優さ――当時三歳にすぎなかったその人を主としているうちに、大正四年になると、....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
れたのが意外や日本人。“Onobu-san, the Fatima”――すなわち
大女おのぶサンという、重錘揚げの芸人だ。身長五尺九寸、体重三十五貫。大一番の丸髷....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
ると結婚して、娘がひとりできたということだが、まさか、その娘が、あの横綱のような
大女であるはずがない。だから、わしにはどうも、あの四馬剣尺という覆面の頭目が何者....
「絵本の春」より 著者:泉鏡花
いた。 巣から落ちた木菟の雛ッ子のような小僧に対して、一種の大なる化鳥である。
大女の、わけて櫛巻に無雑作に引束ねた黒髪の房々とした濡色と、色の白さは目覚しい。....
「女難」より 著者:国木田独歩
れた私がいつか罪もない女を欺すこととなり、女難を免れるつもりで女を捨てた時はもう
大女難にかかっていたので、その時の私にはそれがわからなかったのでございます。 ....
「最小人間の怪」より 著者:海野十三
又香を焚いた。 二度目に目覚めてみると、たいへん息苦しかった。気がつくと、傍に
大女が寝ている。浅草の仁王さまの三倍もあるような
大女であった。顔をみると、これが....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
れば承知しない、というような傍若無人さであったけれども、そのスター振りのなかに、
大女優としての貫禄とその魅力、殊に女性としての輝くばかりの美しさを、絶えず保って....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
させるていの人物ばかりであります。 なかには、サラ・ベルナァルのような、天成の
大女優といいたい一種の魔力をもった不思議な女優もたまにはいますが、僕が、どうして....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
あんまり好きじゃないわ。才能がないからだめ。薦められて女優になったけれど、どうせ
大女優になれっこないんですもの」 「でも、一生懸命じゃないか、舞台では……」 ....
「変身」より 著者:カフカフランツ
女中ももうひまを出されていた。頭のまわりにぼさぼさの白髪をなびかせている骨ばった
大女が、朝と晩とにやってきて、いちばんむずかしい仕事をやるようになった。ほかのこ....
「牛女」より 著者:小川未明
ない子供の手を引いて、道を歩いているのを、村の人はよく見たのであります。そして、
大女でやさしいところから、だれがいったものか「牛女」と名づけたのであります。 ....
「ここが楢山」より 著者:小津安二郎
、母は滅多に家から出ない。ここがもう楢山だと思っているらしい。 若いころの母は
大女の部類で、今でも年の割には大婆の方である。負ってはみないが重そうである。 た....