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大広間
「大広間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大広間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
んにち》に葡萄餅《ぶどうもち》を買ったのもその頃である。二州楼《にしゅうろう》の
大広間に活動写真を見たのもその頃である。
「本所深川《ほんじょふかがわ》はまだ灰....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
中守は登城すると、御坊主《おぼうず》田代祐悦《たしろゆうえつ》が供をして、まず、
大広間へ通った。が、やがて、大便を催したので、今度は御坊主黒木|閑斎《かんさい》....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
の人たちは泥のついたコードを曳きずり、泥靴をはいたままで、殿様の書院でも江戸城の
大広間でも平気で蹂躙してまわる。その後から白足袋で歩いて行く大名や旗本は、演技に....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
は、どうやら寂びた貸席か、出来合の倶楽部などを仮に使った興行らしい。 見た処、
大広間、六七十畳、舞台を二十畳ばかりとして、見物は一杯とまではない、が賑であった....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
真先に出向いて、どこの会でも、大抵|点燈頃が寸法であるのに、いつも暮まえ早くから
大広間の天井下に、一つ光って……いや、光らずに、ぽつんと黒く、流れている。 勿....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
なかまは、大尽客を、獅子に擬え、黒牡丹と題して、金の角の縫いぐるみの牛になって、
大広間へ罷出で、馬には狐だから、牛に狸が乗った、滑稽の果は、縫ぐるみを崩すと、幇....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
う。近頃は作者|夥間も、ひとりぎめに偉くなって、割前の宴会の座敷でなく、我が家の
大広間で、脇息と名づくる殿様道具の几に倚って、近う……などと、若い人たちを頤で麾....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ぐるぐるかけまわって、火花のように光るためでした。それから、金と銀でつくってある
大広間にはいりました。そこには、ひまわりぐらい大きい赤と青の花が、壁できらきらし....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
さかなの尾になっていました。 ながいまる一日、ひいさまたちは、海の底の御殿の、
大広間であそびました。そとの壁からは、生きた花が咲きだしていました。大きなこはく....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
した。やがて、王さまはエリーザをつれてお城にかえりました。 そこの高い大理石の
大広間には、大きな噴水がふきだしていました。壁と天井には目のさめるような絵がかざ....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
をみたり、かいだんをのぼって、金ぴかのせいふくをつけたお役人に出あって、あかるい
大広間にはいると、とたんにぽうっとなってしまいました。そして、いよいよ王女さまの....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
乃公は謀叛を起そうと思ったからだ」 阿Qは午後から丸太の門の外へ引きずり出され
大広間に行った。正面の高いところにくりくり坊主の親爺が一人坐していた。阿Qはこの....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
には価値がないと考えていたのである。 この物語の主人公がヴァン・タッセルの邸の
大広間にはいってきたとき、彼の眼前にぱっと展開し、恍惚とさせた、あまたのすばらし....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
原のまざり店、旭丸屋の裏階子で、幇間の次郎庵が三つならんだ真中の厠で肝を消し、表
大広間へ遁上る、その階子の中段で、やせた遊女が崩れた島田で、うつむけにさめざめ泣....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
」 夕日は言に色を添え、 「鶏が銀に輝やいて、日の出の紅の漲るような、夜の雪の
大広間、蒔絵の車がひとりでに廻るように、塗膳がずらりと並んで、細工場でも、運八美....