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大抵
「大抵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大抵の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
るだけに武夫のはしゃぐのにも「男」を感じ、不快になることもないではなかった。が、
大抵は微笑したぎり、黙って飯を食っているのだった。
「玄鶴山房」の夜は静かだった....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
にそういう愛読者の一人である。
「なにしろあれだけのものをお書きになるんじゃ、並
大抵なお骨折りじゃございますまい。まず当今では、先生がさしずめ日本の羅貫中《らか....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
者は、格別用のない限り、いつも勝手に下っていたから、このうす暗い八畳の間《ま》は
大抵森閑として人気《ひとけ》がなかった。それは御影《みかげ》の手水鉢《ちょうずば....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
に、思いもよらず三浦から結婚の通知が届いたじゃありませんか。その時の私の驚きは、
大抵御想像がつきましょう。が、驚いたと同時に私は、いよいよ彼にもその愛《アムウル....
「彼」より 著者:芥川竜之介
に話したりした。しかし僕は部屋の隅に置いた便器を眺めずにはいられなかった。それは
大抵《たいてい》硝子《ガラス》の中にぎらぎらする血尿《けつにょう》を透《す》かし....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
ぜい》の男女《なんにょ》を眺めていた。彼等は二三人の支那人《シナじん》を除けば、
大抵は亜米利加《アメリカ》人か露西亜《ロシア》人だった。が、その中に青磁色《せい....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
人がちがった役をするのを見たんです。顔の長い、痩せた、髯《ひげ》のある人でした。
大抵黒い、あなたの着ていらっしゃるような服を着ていましたっけ。」――僕は、モオニ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
南から北へ周《めぐ》るつもりです。
編輯者 準備はもう出来たのですか?
小説家
大抵《たいてい》出来ました。ただ読む筈だった紀行や地誌なぞが、未だに読み切れない....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
毎《よいごと》に長火鉢を隔てながら、牧野の酒の相手をした。二人の間の茶ぶ台には、
大抵《たいてい》からすみや海鼠腸《このわた》が、小綺麗な皿小鉢を並べていた。
....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
かっき》を控制《こうせい》して、徐《おもむろ》に機の熟するのを待っただけでも、並
大抵《なみたいてい》な骨折りではない。しかも讐家《しゅうか》の放った細作《さいさ....
「犬養君に就いて」より 著者:芥川竜之介
犬養君に就いて 芥川龍之介 犬養君の作品は
大抵読んでいるつもりである。その又僕の読んだ作品は何れも手を抜いたところはない。....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
して行く方だ。だから江口の批評は、時によると脱線する事がないでもない。が、それは
大抵受取った感銘へ論理の裏打ちをする時に、脱線するのだ。感銘そのものの誤は滅多に....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
る事。遅筆なるは推敲の屡なるに依るなり。 六、おのれの作品の評価に謙遜なる事。
大抵の作品は「ありゃ駄目だよ」と云う。 七、月評に忠実なる事。 八、半可な通....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
ストたらざる作家はない。」と云う意味を述べた一節がある。現代の作家は彼の云う通り
大抵この傾向があるのに相違ない。しかし現代の作家の中でも、最もこの傾向の著しいも....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
に入要な費用は別に払うから」ということまで、附記して来た。 ファラデーの返事は
大抵簡単明亮であった。 英国で科学者のもっとも名誉とする位置はローヤル・ソサイ....