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大振り
「大振り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大振りの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
競い咲くごとく姿を見せた者は、これぞ問題の梅丸竹丸両花形です。梅の花を染めぬいた
大振りそでを着ているところから推さば、それが梅丸というのに相違なく、年のころはま....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
思われたことは、それなる毒矢に見舞われた当の本人が、なんともいぶかしいことには、
大振りそでに紫紺絖《しこんぬめ》はいたるお小姓なのです。容色もとよりしたたるばか....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の梅ばち染めたる幔幕《まんまく》を張りめぐらしながら、いずれもそろって下町好みの
大振りそでに、なぞのしごきのお蘭結びを花のごとくにちらちらさせて、梅ばちくずしの....
「縮図」より 著者:徳田秋声
来な。」 銀子が顔を直し、仕度をして行ってみると、薄色の間の背広を着た倉持は、
大振りな赭い一閑張の卓に倚って、緊張した顔をしていたが、看ると鞄が一つ床の間にお....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
なく締めた派手な帯揚げの中から覗いている、長い火箸のような金庫の二本の鍵、男持の
大振りな蟇口――しかし飯を食べながら話していると、次第に昔、左褄を取っていたらし....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、お前の宿の方へ送って上げるとしようか」
彼は、そういうと、立上って、台所から
大振りな白鳥徳利《はくちょうどくり》をぶら提げて来た。
一六
闇太郎は、白....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
の垂れ布の隙から、内の様子を覗いて見たが、思わずゾッと総毛立った。 艶かな色の
大振り袖、燃え立つばかりの緋の扱帯、刺繍をちりばめた錦の帯、姿は妖嬌たる娘ではあ....
「桐生通信」より 著者:坂口安吾
ある。この人にとっては少ないスコアでコースをまわることは問題ではない。ただ最初の
大振りでタマが遠くへとべばうれしいのである。 「ゴルフの快味はドライバーショット....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
った。 「素晴らしい女もあるものだ。どういう素性の女だろう? ……待てよ、島田に
大振り袖! ……ううむ、何んだか思いあたるなあ。一番後を尾行て見よう」 数間を....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
からでは、それがどういう種であるかは想像されない。麦や豆類とはちがって、もう少し
大振りな種である。 馬蹄の跡の窪だまりに放りこまれた種は、喜海の手で丁寧に土が....
「錦紗」より 著者:犬田卯
でもカツ丼でもお前らの好きなもの奢ってやら。」 「くよくよすんない」とお梅さんが
大振りの晴れやかなでこぼこ顔を思いきりにこにこさせて、 「お通姉にも似合わねえ、....
「初看板」より 著者:正岡容
なさい、来ましたよ来ましたよ。最前の行列より、また、ぐんと多いのが、みんな提灯を
大振りにして、ああ、やってきたやってきた、万歳万歳万歳万歳……ねえ、あなたこの行....