大掛り[語句情報] » 大掛り

「大掛り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大掛りの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
遺留物品を点検して何かの新しい手懸りを得ようとするのであった。そのためには、更に大掛りな機械類の現場到達を本社へ向けて要請しなければならなかった。 このような....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
んど狂想にも等しい、金魚の総ゆる種類の長所を選り蒐めた理想の新魚を創成しようと、大掛りな設備で取りかかった。 和金の清洒な顔付きと背肉の盛り上りを持ち胸と腹は....
風に乗って来るコロポックル」より 著者:宮本百合子
れども、彼の心持は、単純にそれだけのことを遂行したのでは満足出来ない。 自分の大掛りな快楽を裏付けする何等かの苦痛、何等かの犠牲が捧げられなければ、気がすまな....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
易《ようい》であるが、そういう奇術師だか理学者だか分らない変な人物を探し出すのに大掛りなことをやって、後でもの嗤《わら》いにならないであろうかどうかを心配した。....
魔像」より 著者:林不忘
。自然、源助町の道場は「喬之助討取事務所」の観をていして、何日にも亘《わた》って大掛りな会議が行われている。会議と言っても、いつもそう固く控えてばかりいられない....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
連中の度外れに殺伐なわけもこれでわかったが、こういう行届きかたでは、国境の町で、大掛りな入蔵準備を必要とする探検隊が失敗したのも、当然すぎることと思われた。 ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
化けこんでも、いずれ藤波に見やぶられるにきまっている。萩之進のほうじゃ、こうまで大掛りに探されているとは知らないから、それでこんなところでまごまごしているんだろ....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
、伏鐘はきょうまで鯨の中にいたんだと見当がつき、それからそれと足がつく。こういう大掛りなことをして鯨が昇天でもしたように見せかければ、みなは不思議のほうに気を取....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
専属にして、ファッション・ショウにレヴュウをくっつけて、中米と南米で、日本趣味の大掛りな宣伝をしようというわけ……プロデューサーがいうのよ。展示する服より、じぶ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
る丶大や防禦使の大角まで引っ張り出して幕下でも勤まる端役を振り当てた下ごしらえは大掛りだが、肝腎の合戦は音音が仁田山晋六の船を燔いたのが一番壮烈で、数千の兵船を....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
あたりを不気味に押し包んでいた。鼻唄まじりに、それでも頭だけはやがて来るであろう大掛りな儲け話をあれかこれかと思いめぐらして、伝二郎は生酔いの本性違わずひたすら....
妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
知れない。前にもいう通り、猫も勿論化けるのであるが、我国の猫騒動などというような大掛りの怪談はない。我国では、ややもすれば「化け猫」などという言葉を用いるが、支....
汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
と汽船のそれは、記録も怪しいくらい忘失された出来事のように見えて、じつははるかに大掛りなメロドラマだった。 汽船にだって賞金付で騒がれた歴史はある。一八二四年....
三国志」より 著者:吉川英治
。――かく大観してくれば、以上の四路は憂うるに足らずで、この同時作戦は、いかにも大掛りではありますが、我にとっては、懸け声だけのものに過ぎぬと断じてもよい程であ....