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大概
「大概〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大概の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「竜」より 著者:芥川竜之介
軸が互に押し合いへし合うほど、多くなって参りました。それを見た恵印の情けなさは、
大概前からの行きがかりでも、御推察が参るでございましょう。が、ここに妙な事が起っ....
「或る女」より 著者:有島武郎
て、その向かいが田川博士、葉子の席は博士のすぐ隣に取ってあった。そのほかの船客も
大概はすでに卓に向かっていた。葉子の足音が聞こえると、いち早く目くばせをし合った....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
早瀬の細君はちょうど(二十)と見えるが三だとサ、その年紀で酸漿を鳴らすんだもの、
大概素性も知れたもんだ、」と四辺近所は官員の多い、屋敷町の夫人連が風説をする。 ....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
ん粉で造つた花や葉をべた/\くつゝけて行くのである。が、これが又、非常な速さで、
大概の花は五分以内で仕上げてしまふ。 かうして花が出来上ると、客の抜いた籤と照....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
にそれを敷衍してきたものに相違ない。 古代のカルデア人とエジプト人の場合では、
大概の原始民族の場合と同様に、水が最も主要な元素であって、固体の地はこれの対象と....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
す。」 僧はただ目で応え、目で頷く。 二十四 「洋燈の火でさえ、
大概|度胆を抜かれたのが、頼みに思った豪傑は負傷するし、今の話でまた変な気になる....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
これから下へ十四五町、……約|半道ばかり行きますと、湯の立つ家があるですよ。外は
大概一週間に一度ぐらいなものですでなあ。」 「あの風呂を沸かしますのが。」 「さ....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
。」 「名は何てんだ、……」 と調子を低めて、ずっと摺寄り、 「こう言うとな、
大概生意気な奴は、名を聞くんなら、自分から名告れと、手数を掛けるのがお極りだ。…....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
とも人が呼ぶ、弦光法師は、盃を置き息をついて、 「しかも件の艶なのが、あまつさえ
大概番傘の処を、その浅黄をからめた白い手で、蛇目傘と来た。祝儀なしに借りられます....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
っていいから、とそうおっしゃって下さいましたもんですから……」 と優容な物腰。
大概、莟から咲きかかったまで、花の香を伝えたから、跛も、めっかちも聞いたであろう....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
出歩行くのは、若い人に良くないてや、留守の気を着けるのが面倒なではないけれども、
大概なら止にさっしゃるが可かろうに。」 と目で知らせながら、さあらず言う。 「....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ナ……』遠い遠い現世の出来事などは、ただ一|片の幻影と化して了います。現世の話は
大概これで宜しいでしょう。早くこちらの世界の物語に移りたいと思いますが……。 ....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
から一向知らないが、帝国館や電気館あるいはキネマ倶楽部などの外国物専門の館へは、
大概欠かさず見に行く。しかして回を追って、筋の上にも撮影法の上にも、あらゆる点に....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
易でない。種々の方面から眺めて、これを一つにまとめて、始めてファラデーなるものの
大概がわかるであろう。 ファラデーの一日のくらしに降りて行って、穴のたくさんあ....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
色盲の軍医がいましたから、翌日その表をその軍医に見てもらって試験しましたところ、
大概私の予想通りの結果を得ましたので、大いに自信を得て愉快でした。それから毎日そ....