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大檣
「大檣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大檣の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
柱も船体も全部白塗りのスマートな三人乗りだ。紅と白の派手なだんだら縞を染め出した
大檣帆の裾は長い檣柱の後側から飛び出したトラベラーを滑って、恰度カーテンを拡げた....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
海の水あるのみ。またひとしきり煙に和して勢いよく立ち上る火花の行くえを目送れば、
大檣の上高く星を散らせる秋の夜の空は湛えて、月に淡き銀河一道、微茫として白く海よ....
「メールストロムの旋渦」より 著者:佐々木直次郎
が、最初の一吹きで、二本の檣は鋸でひき切ったように折れて海へとばされました。その
大檣のほうには弟が用心のために体を結えていたのですが、それと一緒にさらわれてしま....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
らは前檣山と言っております。三つの山が南の方へ一列に並んでますな、――前檣山と、
大檣山と、後檣山という風に。けれど、
大檣山を――あの雲のかかったでっけえ奴ですが....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は帆桁《ほげた》である、あの目の届く限り長く地上に横たわっている大きな木の円柱は
大檣《ほばしら》である。船艙《せんそう》の中の根本から雲間の梢《こずえ》までそれ....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
叫べり、屍を取って楯となし、しばし必死と防ぎしが、多勢に無勢到底敵するあたわず、
大檣をまわり羅針盤の側を走り、船首より船尾に逃げ行きしが、もはや逃ぐるところどこ....