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「大河〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大河の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
河童」より 著者:芥川竜之介
チャックによれば、二十ポンドから三十ポンドまで、――まれには五十何ポンドぐらいの大河童《おおかっぱ》もいると言っていました。それから頭のまん中には楕円形《だえん....
大川の水」より 著者:芥川竜之介
軽く、余りに薄っぺらに光りすぎる。ただ淡水と潮水《ちょうすい》とが交錯する平原の大河の水は、冷やかな青に、濁った黄の暖かみを交えて、どことなく人間化《ヒュウマナ....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
会釈もなく迅風《はやて》は山と野とをこめて吹きすさんだ。漆《うるし》のような闇が大河の如《ごと》く東へ東へと流れた。マッカリヌプリの絶巓《ぜってん》の雪だけが燐....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
ます。 公子 いや、そんなに謙遜をするには当らん。陸には名山、佳水がある。峻岳、大河がある。 美女 でも、こんな御殿はないのです。 公子 あるのを知らないのです....
絵本の春」より 著者:泉鏡花
思議である。 明治七年七月七日、大雨の降続いたその七日七晩めに、町のもう一つの大河が可恐い洪水した。七の数が累なって、人死も夥多しかった。伝説じみるが事実であ....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
、それを何となされます! 鯉七 当国には、板取、帰、九頭竜の流を合せて、日野川の大河。 蟹五郎 美濃の国には、名だたる揖斐川。 姥 二個の川の御支配遊ばす。 椿....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
、およそ十四五人の同勢で、女交りに騒いだのが、今しがた按摩が影を見せた時分から、大河の汐に引かれたらしく、ひとしきり人気勢が、遠くへ裾拡がりに茫と退いて、寂とし....
南地心中」より 著者:泉鏡花
黒髪が、縺れて乱れるよう、そして、倒に立ったのは、長に消えぬ人々の怨恨と見えた。大河の両岸は、細い樹の枝に、薄紫の靄が、すらすら。蒼空の下を、矢輻の晃々と光る車....
黒百合」より 著者:泉鏡花
、さて容易な処ではない。ほぼ一町もあるという、森の彼方にどうどうと響く滝の音は、大河を倒に懸けたように聞えて、その毛穴はここに居る身にもぞッと立った。島野は逡巡....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
の洪水めいたが、そのじめじめとして、陰気な、湿っぽい、ぬるぬるした、不気味さは、大河の出水の凄いに増る。 そんな水がどこへ出た、と言われたら、この部屋一面、と....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
を、堂々と証言するであろう。最初は細き谷川の水も、やがて相合して、爰に神の真理の大河となり、洋々として大地を洗い、その不可抗の威力の前には、現在|汝等を悩ます痴....
我が宗教観」より 著者:淡島寒月
んだが、終に父にはその意が分らずにしまったというような話もあります。その頃高崎の大河内子と共に、東海道の旅をした事があって、途中荒れに逢って浜名で橋が半ば流れて....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
巾」、片岡千恵蔵の「万華地獄」などである。そうしてそれらの写真によつて、はじめて大河内、岡田時彦、右太衛門、千恵蔵などの諸君の顔を憶えた。 当時大将軍にいた伊....
葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
とを淡く残して一面に白み渡った、水の色は殊にやや濁を帯びたが、果もなく洋々として大河のごとく、七兵衛はさながら棲息して呼吸するもののない、月世界の海を渡るに斉し....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
重要なる軍事工業は適当に全国に分散する。徹底せる国土計画の下にその分配を定める。大河内正敏氏の農村工業はこの方式に徹底すれば日本工業のためすばらしい意義を持ち、....