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「大洋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大洋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少年」より 著者:芥川竜之介
の海を知ったのは五歳か六歳の頃である。もっとも海とは云うものの、万里《ばんり》の大洋を知ったのではない。ただ大森《おおもり》の海岸に狭苦《せまくる》しい東京湾《....
第五氷河期」より 著者:海野十三
ろう。日本全国が、今や恐るべき天災のために、刻々とくずされ、焼きつくされ、そして大洋の高潮に洗われていることであろう。 救援は、誰がする? 関東震災のときは....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の行為は単に物質の整頓であると考えられ、大多数の場合にはそれが地と原始水あるいは大洋との分離であったと考えられている(太平洋諸島中の若干の民族は地が大洋から漁獲....
恐竜島」より 著者:海野十三
結果をうかがおう」 ケンは議長格で発言した。 「まず船は痛んではいません」 「大洋の航海に出ても大丈夫かしら」 「部分的には朽《くさ》っているとこもあるが、大....
火星探険」より 著者:海野十三
は、褐色であった。やはり土があると見える。 海らしいものも見える。しかし地球の大洋を見なれた目には、あまりに小さい海だ。まるで湖のように見える。 一体本艇は....
洪水大陸を呑む」より 著者:海野十三
頭をおさえて、がたがたふるえだした。 見よ、弟月は地球にぶつかっている。そこは大洋らしい。すごい火花と焔と電光が、たがいに交じりあって、目もくらむほどだ。波は....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
艇の成功と失敗との岐路は、X宇宙族を捕えるかどうかに懸っているのね。それはまるで大洋の底に沈んだ指環を探し出すくらいの困難な仕事ですわねえ。そうお思いにならない....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
か。しかも飛行島を置くなら、なにもあんな南シナ海などに置かず、大西洋の真中とか、大洋州の間にとか、いくらでももっと役に立つところがあるんだ」 「うむ、なるほど」....
海の使者」より 著者:泉鏡花
は、玄武寺を倒に投げうっても、峰は水底に支えまい。 蘆のまわりに、円く拡がり、大洋の潮を取って、穂先に滝津瀬、水筋の高くなり行く川面から灌ぎ込むのが、一揉み揉....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
に、ゆらゆらとその潮が動くと、水面に近く、颯と黄薔薇のあおりを打った。その大さ、大洋の只中に計り知れぬが、巨大なる※の浮いたので、近々と嘲けるような黄色な目、二....
黒百合」より 著者:泉鏡花
後、いずこにも籍を置かぬ一|艘の冒険船が、滝太郎を乗せて、拓お兼|等が乗組んで、大洋の波に浮んだ時は、必ずこの黒百合をもって船に号けるのであろう。 明治三十二(一八九九)年六~八月....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
堂元の歌の節だけ聴いていた。彼は勝った。また勝った。銅貨は小銀貨となり、小銀貨は大洋になり、大洋は遂に積みかさなった。彼は素敵な勢いで「天門両塊」と叫んだ。 ....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
、鏨、鉄鎚の幾挺か、安革鞄で斜にかけ、どうかするとヘルメット帽などを頂き、繻子の大洋傘をついて山野を渡る。土木の小官吏、山林見廻りの役人か、何省お傭の技師という....
活人形」より 著者:泉鏡花
録、三人の者|入来りぬ、程好き処に座を占めて、お録は携え来りたる酒と肴を置排べ、大洋燈に取替えたれば、室内照りて真昼のごとし。得三その時膝押向け、「高田|様、じ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
による。 まずその地勢を案ずるに、東西数千里にわたる大国にして、大西・太平の両大洋を前後に接し、その内地にはロッキーのごとき世界に一、二を争う高山あり、ミシシ....