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「大漁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大漁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
海異記」より 著者:泉鏡花
かりじゃねえだ、姉さんも、新しい衣物が一枚出来たっぺい、あん時の鰹さ、今年中での大漁だ。 舳に立って釣らしった兄哥の身のまわりへさ、銀の鰹が降ったっけ、やあ、....
海底大陸」より 著者:海野十三
かれは、ぜひその話を聞かせてくれるようにと少年にたのんだ。 三千夫は例のサケの大漁から、その日の夕食にサケ料理が出た話をした。 「サケ料理をたべた人は、皆ねむ....
蟹工船」より 著者:小林多喜二
いんだ……」 皆は半日でいいから休みにしてくれるように頼んだが、前の日から蟹の大漁で、許されなかった。「私事と公事を混同するな」監督にそう云われた。 監督が....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
退いて水の上をゆくこと数十歩で沈んでしまいました。その明くる日からは例年に倍する大漁でした。 怪獣 李遇が宣武の節度使となっている時、その軍政は大将の朱....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
待ち下さい……この浦一円は鰯の漁場で、秋十月の半ばからは袋網というのを曳きます、大漁となると、大袈裟ではありません、海岸三里四里の間、ずッと静浦の町中まで、浜一....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
たにありませんが…。」と、お文さんも不思議そうに耳を引き立てていた。 「それとも大漁かな。」 「そうかも知れません。」 表はいよいよ騒がしくなったので、お文さ....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
り、天城山麓をヒタ走りに走って、急を伊東海岸につたえた。伊東の町が時ならぬアジの大漁に賑ったのは彼の一大功績であり、文さんはヅネエ、アジ文の名が生れることとなっ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
南の海へかけて飛びこむと、実に鄭重な扱いをしてくれるそうだ。 水屍体をあげると大漁があるという迷信のせいである。現に大漁の真ッ最中でも、屍体があがると、漁をほ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
少し離れた草地にテントを張った氷店で、涼みながらお神楽の初まるのを待った。今年は大漁の祝いもあって、夜通し神楽があるのだと鈴子から聞いていたからだ。 張り出し....
北斗帖」より 著者:違星北斗
御無沙汰をする俺の貧しさ 無くなったインクの瓶に水入れて 使って居るよ少し淡いが大漁を告げようとゴメはやって来た 人の心もやっと落ち着く ゴメは....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
部分が石巻の漁船だから、揚った魚はそッくりその市で加工する。そこで全市が殆ど魚の大漁不漁によって生活を左右されているのである。 ここ二年ほどイワシがまるでとれ....
くまと車掌」より 著者:木内高音
歩いたあとへ通りかかった人こそしあわせで、くまの落したさけをひろい集めさえすれば大漁になるというお話でした。 こんなふうですから、ふだんでもくまの話は、よく耳....
勝太郎」より 著者:兼常清佐
。テムポにも、リュトムスにも曲によっては音階にさえも、それぞれ多少区別がある。『大漁節』と『追分節』とは大分違った印象を与えるようなものである。そして第一短くて....
鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
君なにを感じるところあったか、自身米国近海に遊泳したので、昨年は米国において鬢長大漁とあって、日本の鬢長は再び断髪流行の日本に薄遇をこうむることになった。 ま....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
に告げる。内の婆さまたち早や目をさます。にまにつきたる子供のはても、遊ぶひまなく大漁繁昌で暮らす。ヤンレ。 「ええ、地蔵|舞歌とはどうじゃいな。」 なにかかにか....