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大熱
「大熱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大熱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
》の大納言《だいなごん》様の御屋形から、御帰りになる御車《みくるま》の中で、急に
大熱が御発しになり、御帰館遊ばした時分には、もうただ「あた、あた」と仰有《おっし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ばたの小石につまずいて倒れたまま暫くは起きることも出来なかった。かれはその晩から
大熱を発して苦しんだ。 こういう噂がそれからそれへと伝えられて、このごろ清水山....
「屋上の狂人」より 著者:菊池寛
屋根へ上ってしまって)さあ若旦那、私と一緒に降りましょう。こなな所にいると晩には
大熱が出るからな。 義太郎 (外道《げどう》が近寄るのを恐れる仏徒のように)嫌や....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
六と勇二は前にも申す通り、どっちも疵の経過が悪く、吟味が済まないのに、二人ともに
大熱を発して牢死してしまいましたので、その死骸は塩詰めにして日本橋に三日晒しの上、千住で磔刑に行なわれました」....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れて気を失った。水や薬の騒ぎでようように息を吹きかえしたが、お米はその夜なかから
大熱を発して、取り留めもない讒言を口走るようになった。 「津の国屋は今に潰れるよ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れた者は一種微妙の魔力をもっていて、かれらの眼に強く睨まれると其の相手はたちまち
大熱に犯される。単にそればかりでなく、熱に悶えて苦しんで、さながら蛇のように蜿う....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いた。 妖怪におびやかされたせいか、冷たい雨に濡れたせいか喜右衛門はその晩から
大熱を発して、半月ばかりは床についていた。八月の末になって彼はだんだんに気力を回....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
郎もその槍先にかゝったのである。それがために孫次郎は脾腹を強く突かれて、昨夜から
大熱を発して苦しんでいる。勿論、一旦お世話をねがいましたる以上、不行儀者の御折檻....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
、ざらざらと逆様に立った。お小姓はそれッきり。 さあ、お奥では大騒動、可恐しい
大熱だから伝染ても悪し、本人も心許ないと云うので、親許へ下げたのだ。医者はね、お....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
ざわざ廻り路をして冬坡の店へ買いに来るようなわけでしたが、そのなかでもあの染吉が
大熱心で、どういうふうに誘いかけたのか知りませんが、去年の秋祭りの頃から冬坡と関....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
。 (わしの頭脳は、まだ本当に快癒りきっていないのかもしれない) 大病をして、
大熱を発し、人事不省に落ち入ったものや、乱心して恢復した者のある者が、過去の記憶....
「鷲」より 著者:岡本綺堂
一家の様子を窺わせると、角蔵はあの日に沖へ出て、寒い風に吹かれたせいか、夕方から
大熱を発してその後はどっと寝付いている。お蝶は別に変ったこともなく、母と一緒に病....
「子供役者の死」より 著者:岡本綺堂
かつぎ込み、水やら薬やらの介抱で、ようように息を吹き返しましたが、その夜なかから
大熱を発して、枕をつかむやら、夜具を跳ねのけるやら、転げまわって苦しむのです。そ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
にその手紙を出してくれた。
そういう事でその夜は済ますというとその翌日朝方から
大熱病です。その熱が発した事は非常であって、暫くして熱が覚めたと思うと今度は痺れ....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
して、私は当時酒田に君臨していた本間一族など地主の横暴を非難し、小作民解放を説く
大熱弁? をふるった。ところが二階から突然『そうだ』と叫び一壮漢が立上がったかと....