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大理石
「大理石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大理石の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春」より 著者:芥川竜之介
をしていた。そのまた円形は廊下《ろうか》ほどの幅をぐるりと周囲へ余したまま、白い
大理石の欄干越《らんかんご》しにずっと下の玄関を覗《のぞ》かれるように出来上って....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ポレオン一世の肖像画、彫刻《ほり》のある黒檀《こくたん》の大きな書棚、鏡のついた
大理石の煖炉《だんろ》、それからその上に載っている父親の遺愛の松の盆栽――すべて....
「河童」より 著者:芥川竜之介
《そな》えていました。しかし僕の目をひいたのは何よりも両側の龕《がん》の中にある
大理石の半身像です。僕は何かそれらの像を見知っているように思いました。それもまた....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
って見るとカッフェの中は、狭いながらがらんとして、客の影は一人もない。置き並べた
大理石の卓《テエブル》の上には、砂糖壺の鍍金《めっき》ばかりが、冷く電燈の光を反....
「葱」より 著者:芥川竜之介
、蜜を滴《したたら》すように聞え始めた。橄欖《かんらん》の花の※《にお》いの中に
大理石を畳んだ宮殿では、今やミスタア・ダグラス・フェアバンクスと森律子嬢《もりり....
「路上」より 著者:芥川竜之介
ものだから。」
俊助と二言《ふたこと》三言《みこと》雑談を交換した後で、野村は
大理石のマントル・ピイスへ手をかけながら、冗談のような調子でこう云った。
「あら....
「樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
だれ》がやったのだか、その菫を束にしたのが二つ三つ載せてあった。墓はあの通り白い
大理石で、「吾人は須《すべから》く現代を超越せざるべからず」が、「高山林次郎《た....
「或る女」より 著者:有島武郎
を、しごきの赤が火の蛇《くちなわ》のように取り巻いて、その端が指輪の二つはまった
大理石のような葉子の手にもてあそばれていた。
「お遅《おそ》うござんした事。お待....
「或る女」より 著者:有島武郎
。葉子は忘却《ぼうきゃく》の廃址《はいし》の中から、生々《なまなま》とした少年の
大理石像を掘りあてた人のようにおもしろがった。
「わたしが愛子の年ごろだったらこ....
「一房の葡萄」より 著者:有島武郎
になるといつでも葡萄の房は紫色に色づいて美しく粉をふきますけれども、それを受けた
大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
に行きます。(悲しそうに)わたしはあなたを迎えるために、アフリカの都のまん中に、
大理石の御殿を建てて置きました。その御殿のまわりには、一面の蓮の花が咲いているの....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
った。 「久しぶりだなあ。朱舜水の建碑式以来だろう」 彼は葉巻に火をつけた後、
大理石のテエブル越しにこう僕に話しかけた。 「そうだ。あのシュシュン……」 僕....
「旅なかま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
お日さまの光のなかで、銀のようにきらきらしていました。町のまんなかには、りっぱな
大理石のお城があって、赤い金で屋根が葺けていました。これが王さまのお住居でした。....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ためずらしい品物をならべたててよろこんでいるとき、このひいさまだけは、うつくしい
大理石の像をひとつとって来て、大空のお日さまの色に似た、ばら色の花の下に、それを....
「野のはくちょう」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
をすることもできずにいました。 朝早く、お妃はお湯にはいりにいきます。お湯殿は
大理石でできていて、やわらかなしとねと、それこそ目がさめるようにりっぱな敷物がそ....