大禄[語句情報] »
大禄
「大禄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大禄の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、かれこれもう初更近い刻限でした。 成上がり者ながら、とにもかくにも千石という
大禄を喰んでいるのです。役がまたお小納戸頭という袖の下勝手次第、収賄御免の儲け役....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ったのでござります」 「ほほう、左様か。いかにもな、七十三万石と申さばなかなかに
大禄じゃからな。島津の大守も
大禄ゆえにいささか御慢心と見ゆるな。いや、そう承わっ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の御家中とな。どことのうしとやかなあたり、育ちのよさそうな上品さ、さだめて父御は
大禄の御仁であろう喃」 「いえ、あの、浪人者でござります。それも長いこともう世に....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
\だと承わり、お前は羨しい事で、遠山の苗字を継いでもと米搗をしていた身の上の者が
大禄を取るようになったも、全くお前の心懸が良いので自然に左様な事になったので、拙....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
ゃねえか、あれだけの構えで、千円ぐらい貸しても宜い訳だ、元は一つ屋敷に居り、君は
大禄を取り、僕は小身もの、御維新の後、君は弁才があって誠しやかに斯ういう商法を遣....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
そう》の大国たる出羽奥州、藤原の秀衡や清原武衡の故地に踏みしかって、四十二万石の
大禄を領するに至った氏郷がただ凝然と黙々として居る。侍座して居たのは山崎家勝とい....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
いけませんよ」 庄「なに僕は悪い処へ来ましたよ、他の芸妓と違ってお前は会津藩でも
大禄を取った人の娘だから、よもや己を騙すような事は有るまいと思ったから、一昨日母....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
夫様へお預けに成りました。粥河圖書は年齢二十六七で、色の白い人品の好い仁で、尤も
大禄を取った方は自然品格が違います。大分貯えも有りまして、白金台町へ地面を有ちま....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ている。
この乾坤二刀を土産に帰れば、故郷には、至上の栄誉と信任、莫大な黄金と
大禄が待っているのだ。
出府と同時に、本所法恩寺前の鈴川源十郎方に身をよせた左....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
とて人間である。もし無事に任命があったら、このまま幕府の一吏事となって、かえって
大禄や栄衣が、剣の道業を、若木で枯らしてしまうかもしれない。 「お沙汰の趣、相分....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
つかむ者には、出世の鍵だ! どう転んでも、あの鍵をさえ握っていれば、生涯安楽な
大禄にありつけることはあきらかだ。 「周馬の奴がジロジロするのもムリはない」 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
ともある者が、匹夫にも劣る考え。おのれ、呉の大都督として、八十一州の兵を閲、君の
大禄をいただきながら、荊州を攻め取るぐらいなこともできず、わらわの最愛な息女を囮....