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「大立者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大立者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老妓抄」より 著者:岡本かの子
来たときに、柚木はこんなことから訊《き》く話を持ち出した。 「フランスレビュウの大立者の女優で、ミスタンゲットというのがあるがね」 「ああそんなら知ってるよ。レ....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
っていた。そのケノフスキーが、エミリーの話から推察すると、いつの間にかゼ号事件の大立者となっているらしいのだ。どうしてそんなことになったのだろうか。 「ドレゴさ....
深夜の市長」より 著者:海野十三
は誰だったろうか。奥に反りかえっているデップリ太った赧ら顔の人物は、これぞ市会の大立者、動坂三郎氏だった。それはまあいいとして、床の間を背に、すこし青褪めている....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
たまらなかった。片やは横紙破りの風雲児、片やはまた江戸名物の退屈男と、両々劣らぬ大立者同士のその応対が実にたまらなかったのです。 「ウフフ。そちが早乙女主水之介....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
かった。戦争も終わりを告げるころには、西郷隆盛らは皆戦死し、その余波は当時政府の大立者たる大久保利通の身にまで及んで行った。 この西南戦争が全国統一の機運を導....
惜別」より 著者:太宰治
、すすんでこの運動に援助を与えている。君、おどろいてはいけない。支那の革命運動の大立者、孫文という英雄は、もう早くから日本の侠客の宮崎なんとかいう人の家にかくま....
見えざる敵」より 著者:海野十三
に辿りついた。 悪漢ウルスキーなる人物は、マスクを取ると、いま上海国際社交界の大立者として知らぬ人なき大東新報社長ジョン・ウルランドその人に外ならなかった。ウ....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
蒡やきんぴら糊に名を残したばかりか、江戸初期の芝居や浄瑠璃には、なくてはならない大立者だ。この浄瑠璃を語り初めた和泉太夫というのは、高座へ上るには二尺余りの鉄扇....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
りに多く円朝を語り過ぎた観があるが、なんと云っても円朝が明治時代における落語界の大立者で、劇方面にも最も関係が多いのであるから已むを得ない。これから転じて他の落....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
面で彼が出会う人々は、ほとんどすべて不満家だった。ほとんどすべての人々が、当代の大立者とその腐敗した思想とにたいする、同じような嫌悪《けんお》の念をいだいていた....
帝展を見ざるの記」より 著者:寺田寅彦
れる。 ロシアのバレー作家のマッシンがある人の問に答えて、「見玉え。今の世界の大立者と云えばみんなグロテスクではないか。例えばカイゼルでもチャップリンでも……....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
デ、サムソン、ヨシュヤ、サムエル、エリヤ、その他の人々で、いずれも旧約聖書中の、大立者の肖像であった。肖像の下に有るか無い程の小さい小さい横文字で、署名書きがし....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
れこれ話しながら見物していたが、おそらく野球関係者であろう。たぶん現在プロ野球の大立者の誰かが彼であるに相違ない。ともかく、神宮球場でたった二人で野球を見物した....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
だと国じゅうだれでも考えていたのである。 ところで、ブロム・ボーンズはこの場の大立者だった。彼はこの集りに来るのに、デアデヴィル(命知らず)という愛馬に乗って....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
たぐいの役々を好んで演じていたが、いずれも団十郎張りであるという好評で、やがては大立者となるべき鷹揚な芸風であったのを、急性腹膜炎のために四十七歳で死なせたのは....