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大筒
「大筒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大筒の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ので、江戸近在の目黒、淀橋、板橋、そのほか数カ所に火薬製造所をこしらえて、盛んに
大筒小筒の鉄砲玉を製造したんです。それには水車が要るということで、大抵は大きい水....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
敵の人数色黒み備|閑かにして勢い殊之外見事也。間近になると拍子を揃え太鼓を鳴らし
大筒を打立黒烟を立てて押寄す」 とある。相当なものである。また、 「馬の大きさ....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
かゝれ、寄衆もつこてかゝれ、寄衆鉄砲の玉のあらん限りは、 とんとと鳴るは、寄衆の
大筒、ならすとみしらしよ、こちの小筒で、 有りがたの利生や、伴天連様の御影で、寄....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
て、この一隊を迎えるためにほかの宿役人らとも一緒になった。尾張の家中は江戸の方へ
大筒の鉄砲を運ぶ途中で、馬籠の宿の片側に来て足を休めて行くところであった。本陣や....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の駕籠は毎日|幾立となく町へ急いで来て、京都の方は大変だと知らせ、十九日の昼時に
大筒鉄砲から移った火で洛中の町家の大半は焼け失せたとのうわさをすら伝えた。半蔵が....
「三人の相馬大作」より 著者:直木三十五
相馬大作、相馬大作と、豪傑のように――来てみれば、左程でも無し、富士の山だ。紙の
大筒など、子供欺しをしおって――万事、平山のやり方は、山師だ。玄関先に、堂々と、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
で、火をつけてしまえ、ということだったそうでございますが、なかに、この御番所には
大筒《おおづつ》がある、
大筒をブッ放されてはたまらない、ということを言う者がござ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
分には、さのみ世をはばかる必要はあるまいに、この山中へかくれて、そうして張抜きの
大筒《おおづつ》をこしらえるわけではなし、謀叛《むほん》の相談をしているとも思わ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んよ、夜っぴて寝ずの番です。明朝になったら、先生、退治しておくんなさいまし、あの
大筒《おおづつ》でもって。いかな海竜だって、
大筒にゃかなわねえや」 海竜とは何....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
に用意されて、近藤の家の軒に釣るされた。百姓は、大砲の荷をなでながら 「これが、
大筒ちゅうて、どんと打つと、二町も、でけえ丸が飛出すんだ」 と、包んである藁筒....