大約[語句情報] » 大約

「大約〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大約の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
無系統虎列剌」より 著者:夢野久作
ないのだ。つまり大酒飲の習慣に対する高等常識が、その時の吾輩にはなかったんだね。大約三十分間も、その瓶と睨めっくらをしてボンヤリ考えていたっけが……。 それか....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
松の石原を行く、人夫たちは遥に後れて、私たち四人が先鋒になって登る。 農鳥山は大約三峰に岐れているようだ、手近を私たちは――後の話だが――仮に南農鳥と名づけた....
蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
丸のために縦横無尽に射通されつつあるのは事実で、しかも一平方センチメートルごとに大約毎分一個ぐらいの割合であるから、たとえば頭蓋骨だけでも毎分二三百発、一昼夜に....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
当面の相手は何とも説明のつけられない変な生物が居るらしいことだ。そいつ等の人数は大約十四五人は発見されたようだ。それも果して生物なのだか、それとも博士の発明して....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
なく、宇治山田の米友も啖呵《たんか》を切る遑《いとま》が与えられない。 これを大約すると、一山に拠《よ》るものと、海に漂うものと、現実に生きるものと、夢に遊ぶ....
科学者と夜店商人」より 著者:海野十三
算尺の揃っているのを見極めた上で、説明書を開いた。 「偉大なる結論というものは、大約短いものだ」 と早くも彼は嘆息した。そして両眼のピントを合わせてその結論を....
ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
に於ける勢力は、全世界を通じて三億五千万の信徒を有し我大東亜共栄圏内にありても、大約二千万人の信徒を持っていることによって、尚その偉大性を保持しつつあるものとい....
監獄部屋」より 著者:羽志主水
が数倍判りいい、此世からの地獄だ。 此所《ここ》に居る自分と同じ運命の人間は、大約《かれこれ》三千人と云う話だが、内容《なかみ》は絶えず替って居る。仕事の適否....
妖怪学」より 著者:井上円了
かじめそのたずぬるところの年齢を知るによる。たとい明らかにこれを知らざるも、その大約を察知するによる。けだし、不覚筋動はただにその明らかに知るところのものより生....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
の山峡に達しました。ツァーランからマルバまで約七十哩、マルバからホルトショ州まで大約百五十五哩ほどあります。 この間は藪の中や豁を廻って行きましたから思わず道....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
約二分の一に当たる。人口十六万人のうち、種々の人種別あれども、日本人多数を占め、大約七万の日本人ありという。ホノルル港のごときは四万の人口中、半数は日本人なり。....
六号室」より 著者:瀬沼夏葉
『きっと返却します、きっと。』などと誓いながら、また帽を取るなり出て行った。が、大約二|時間を経ってから帰って来た。 『お蔭で名誉は助かった。もう出発しましょう....
あの世の入口」より 著者:知里真志保
体の形は次の通りである。 上縁長 径約30米 短径 約22米 底部長 径大約10米(測り方で13米ともなり9米とも見える) 短径 約6米 深さ ....
アイヌ語学」より 著者:知里真志保
ヌ語学の権威として世界的に有名な金田一京助博士が、「一冊の本でアイヌ語の文法と、大約二万のアイヌ語を知る重宝なもの」といわれ、同じくその二版については、「改版ご....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
し、一戸平均五人として約二百万人、その使用人一戸平均二人半として約百万人、合して大約二千八九百万人、まず三千万人以内とみて大差のない数であった。それが幕末に近づ....