大腿部[語句情報] »
大腿部
「大腿部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大腿部の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俘囚」より 著者:海野十三
が、腰から下がイヤに軽い。フワリと立つことが出来たが、それは胴だけの高さだった。
大腿部《だいたいぶ》から下が切断されている! 「な、なんという惨《むごた》らしい....
「押絵の奇蹟」より 著者:夢野久作
通の乗馬と交尾せしめたるに、奇怪にも、以前の配偶たりし斑馬と同様の斑紋を臀部より
大腿部にかけて止《とど》めし仔馬を生みたるを以て、現在|斯界《しかい》の専門家、....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
ない」 母親の声は涙に曇った。 弥勒に俸給を取りに行った翌日あたりから、脚部
大腿部にかけておびただしく腫気が出た。足も今までの足とは思えぬほどに甲がふくれた....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
だけあげて置いたンでしたが。――ああそうでしたか、別に骨にも障らなかったですね、
大腿部――はあそうですか。とにかく若い者は結構ですな。お互いに年寄りはちょっと指....
「暴風雨に終わった一日」より 著者:松本泰
葉が交わされたであろう。……伊東はその朝、検視の折、武太郎の無残に切断された右|
大腿部《だいたいぶ》の内側に銃砲による弾痕《だんこん》を密《ひそ》かに発見して、....
「衝突心理」より 著者:夢野久作
蓋骨粉砕、頸骨、左|肋骨を打折り即死、助手兼、乳搾夫、山口|猿夫(十七)は左脚の
大腿部を骨折し人事不省に陥っている。又、突っかけられた方の車は、深川の三徳製材会....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
が砂を後足でかぶせてしまうと、もうすっかり食慾を唆る肉塊以外の何物でもなかった。
大腿部の関節に、短刀の刃が食い込んで、骨と刃物の音が軋むと、ぼろりと訳もなく肢が....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ら、もちろん無意識でしょうが、女の脚は夢中のあまり椅子から乗り出して、「23」の
大腿部にしっかり触れているのです。ここで若いシリア人は、盤面の二十三に対する愛着....
「傷痕の背景」より 著者:豊島与志雄
いう感じの方が強い。 酒に酔うと、右の膝をまくって見せる癖がある、膝頭より上、
大腿部の外方に、長さ七八センチの、可なり深そうな傷痕がある。 有吉の例の武勇談....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
めた血みどろの身体は、コチコチに硬直していて、体温は既に去っていた。法水は屍体の
大腿部を見詰めていた眼を返して、血に染んだ右掌を拭き、そこに何やら探している様子....
「ロウモン街の自殺ホテル」より 著者:牧逸馬
士は説明して、 「他の細い綱で絞殺して置いて、ぐったりなってから、膝を折り曲げて
大腿部へ縛りつけ、窓掛の紐で吊るして縊死を装わしめたものです」 当時、亜米利加....
「三稜鏡」より 著者:佐左木俊郎
の頭の中を、電光のように掠めて行った。私は直ぐにメスを持直した。そして私は彼女の
大腿部から、頸部の傷穴を埋めるための一塊の肉を、素早くずばりと切取った。彼女は再....