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大赦
「大赦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大赦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
服の浜子を感じたかと思うと、こんどは小鈴の肩の柔さだった。 一年たち、紀元節の
大赦で二日早く刑を終えると読み上げられた時、泣いて喜んだ。刑務所を出る時、大阪で....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
はそこから抜け出して、一旦の命を生きのびて、しばらく潜伏しているうちに、測らずも
大赦に逢って青天白日の身となった。 その以来、その家では代々その虫の祭祀を続け....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いっさいの善慈心をもって、いっさいの魔を降すのほかはござりませぬ」 彼は天下に
大赦の令をくだすことを勧めて、皇帝もそれにしたがった。その晩に、太史がまた奏上し....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
来なかったのみか、却ってますます元気を増したように見えた。 そのうちにあたかも
大赦に逢って、呉は赦されて家に帰った。その後も子孫繁昌して、彼は八十歳までも長命....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
覲交代のような幕府にとって最も重大な政策が惜しげもなく投げ出されたばかりでなく、
大赦は行なわれる、山陵は修復される、京都の方へ返していいような旧い慣例はどしどし....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
伊那から景蔵らと同行して来た暮田正香もある。そういう正香は諒闇の年を迎えると共に
大赦にあって、多年世を忍んでいた流浪の境涯を脱し、もう一度京都へとこころざす旅立....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
中島作太郎なぞの面々がその応接室にはいって来た。当日は、ちょうど新帝が御元服で、
大赦の詔も下るという日を迎えていたので、新政府の使臣、およびその随行員として来た....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
くで鼻紙に記しつける歌日記を幽閉中唯一の慰めとしていたという。先帝|崩御のおりの
大赦がなかったら、正胤もどうなっていたかわからなかった。この人のことは正香もくわ....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
が始まった。予定の弁士が相続いて出た。ルール占領反対、戦争反対、大戦当時の政治犯
大赦、労働者の協同戦線、というような当日の標語《モットオ》が、いやにおさまり返っ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
夜は、あなたとは大変不本意な会見で……」 「驚いたですよ。マア、大抵なところでご
大赦に願いたいですな」 といまは度胸もすっかりすわった折竹は、臆す色もなく生洒....
「風波」より 著者:井上紅梅
返っていたが、急に何か思付き、「そりゃあ、いい按排だね。天子様がおかくれになれば
大赦があるんだよ」 七斤はまた溜息を吐き「乃公は辮子がない」 「天子様は辮子が....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
知ってからは、人間社会その物をまで、無視するようになってしまった。 乾元二年に
大赦があった。 まだ夜郎へ行き着かない中に、李白は罪を許された。 そこで江夏....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
老と年号を変え、罪人の罪を許す」 大そう変ったミコトノリを発して年号を変えて、
大赦を行いました。「俗に云う孝子と養老の滝が酒になったという話はツクリゴトで、こ....
「文学に現れたる東北地方の地方色」より 著者:佐左木俊郎
の諸社に告げ、……尋で東大寺に行幸、盧舎那仏に礼賽あり、百官の位階を進めて天下に
大赦し、……天平二十一年を改めて天平感寶元年となし、……陸奥国の調庸を免ぜらるる....
「放浪」より 著者:織田作之助
婦服の浜子を感じたかと思うと、今度は小鈴の肩の柔さだった。 一年経ち、紀元節の
大赦で二日早く刑を終えると読み上げられた時、泣いて喜んだ。刑務所を出る時、大阪で....