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「大逆事件〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大逆事件の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
国には昔から一種|熬々した不穏の気が漂うて居る。明治になっても、陸奥宗光を出し、大逆事件にも此処から犠牲の一人を出した。安達君は此不穏の気の漂う国に生れたのであ....
謀叛論(草稿)」より 著者:徳冨蘆花
として何もかも暗中にやってのけて――諸君、議会における花井弁護士の言を記臆せよ、大逆事件の審判中当路の大臣は一人もただの一度も傍聴に来なかったのである――死の判....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
除されてしまったが、その後ち、伊藤公の議に依って規定を設けられたために、幸徳らの大逆事件も、拠って処断すべき法文があったのである。しかるに、同じく伊藤公の議によ....
近眼芸妓と迷宮事件」より 著者:夢野久作
るか。 もう古い話だ。明治四十一年てんだから日露戦争が済んだアトだ。幸徳秋水の大逆事件の前だっけね。チット古過ぎるかね。……構わんか……。 ずいぶん古い話だ....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
のほとんど全部は日本に止まることができなくなってしまった。その次に起ったのが例の大逆事件だ。そしてそれ以来僕等は、ずいぶん長い間、僕等自身の運動はもとより、諸外....
獄中記」より 著者:大杉栄
が、ついにその回想や想像が一つとして生きて来ない。僕はほとんど絶望した。 危く大逆事件に引込まれようとする 一カ年の刑期のものはとうに出た。一カ年半のものも....
続獄中記」より 著者:大杉栄
千葉では、僕等が出たあとですぐ、同志の赤羽巌穴が何でもない病気で獄死した。その後大逆事件の仲間の中にも二、三獄死した。今後もまだ続々として死んで行くだろう。 ....
現代の主題」より 著者:宮本百合子
「白樺」の人々は、彼らの青春の祝福されるべき反逆性の頭上に一撃を加えられた。当時大逆事件と呼ばれたテロリストのまったく小規模な天皇制への反抗があらわれ、幸徳秋水....
婦人作家」より 著者:宮本百合子
なかったのは一必然であった。 一九一〇年八月におこった幸徳秋水たちのいわゆる「大逆事件」が、高まる労働運動を封殺して絶対主義権力を守るために利用された大仕掛な....
婦人デーとひな祭」より 著者:宮本百合子
ちがいがあるとおりである。 一九一〇年といえば、日本の明治四十三年、いわゆる「大逆事件」で幸徳秋水以下三十余名の人々が検挙され、ファーブルの『昆虫の社会』とい....
赤旗事件の回顧」より 著者:堺利彦
す極端に走って行った。そして明治四三年九月、わたしが出獄した時にはすでにいわゆる大逆事件が起こっていた。 (昭和二年六月太陽臨時号所載)....
入社試験」より 著者:佐藤垢石
って、村上さんは自分の室へ行ってしまった。 そうこうしているうちに、幸徳秋水の大逆事件の検挙がはじまった。編集局は猫の手も借りたいほどの多忙である。 そのど....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
迎えた明治四十三年の正月、私は三十歳になった。この年は国内では有名な幸徳秋水らの大逆事件があり、またハレーすい星が現われ、外交面では日本が韓国を併合した年である....