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大雑把
「大雑把〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
大雑把の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
たり、仕立て直したり、手数をかけるだけの細かい頭脳を働かすことはしないで、すべて
大雑把にてきぱき捌いて行く方で、大抵は呉服屋まかせであったが、商売人の服装には注....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
すか、又この年の思想界の一般的な傾向はどうだろうか、ということに就いては、極めて
大雑把な輪郭しか描くことが出来ない。というのは現に機関説問題というようなものであ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を見るには見ている。しかし無論、道庵流に皮肉に見ることなどは知らないし、武芸者の
大雑把《おおざっぱ》な頭に、海老蔵の名前だけがしみ込んでいるものですから、その絵....
「生産を目標とする科学」より 著者:戸坂潤
る必要を最も手近かに感じて来たのは、一群の科学史家であった。彼等の問題の出し方を
大雑把に云って了えば、科学の発達は科学自身に原因するか、それとも技術の方向にその....
「十一谷義三郎を語る」より 著者:豊島与志雄
うったのは、住所が近かったせいか、恐らく私であろう。十一谷君の碁は堅実、私の碁は
大雑把で、棋風は異っていたが、勝負の数は互角だった。先年、十一谷君が逗子に引込む....
「今日の条件」より 著者:豊島与志雄
今日の条件 豊島与志雄 ごく
大雑把にそして極めて素朴に、人間の生活の理想的な在り方を考えてみる。――週に六日....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
学者に言わすれば、これ需要《じゅよう》供給《きょうきゅう》の然らしむるところと、
大雑把《おおざっぱ》に一言で解決するであろうが、これを個人々々の場合に当て嵌《は....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
あるが、おそらく各家は自己の指導力によって往古に見るがごとき名作を成し得られると
大雑把に考えられたことと察せざるを得ないが、もし果たしてしかりとするならば、これ....
「旗岡巡査」より 著者:吉川英治
の) と、ずばといいあてられたような例は、かつてなかった。 なぜならば世間の
大雑把な記憶では、桜田門の十七浪士は、すべてもう死んでいるものとしてあるからだっ....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
することは絶対出来ませんでしたが、われわれがほかと少し違うところは、その経営法が
大雑把で、大所高所から見た、すなわち、急がば廻れ式のソロバンをはじいていたことな....