大面[語句情報] » 大面

「大面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

大面の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
あとに付いて出て来た。鳥さしも鷹匠とおなじことで、ふだんは御用を嵩にきて、かなり大面をしているものであるが、この場合、かれは半七の救いを求めるように至極おとなし....
婦系図」より 著者:泉鏡花
、今夜はお前さんも着ってるけれど。まあ、可いや。で何だ、痘痕の、お前さん、しかも大面の奴が、ぬうと、あの路地を入って来やあがって、空いたか、空いったか、と云やあ....
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
静である。――すべてのものの動かぬのが一番閑静だと思うのは間違っている。動かない大面積の中に一点が動くから一点以外の静さが理解できる。しかもその一点が動くと云う....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
転業しなければならぬ者もあろう。千歳村五百五十戸の中、小作が六割にも上って居る。大面積の寺院墓地が出来て耕地減少の結果、小作料は自然|騰貴する。小作料の騰貴はま....
心臓盗難」より 著者:海野十三
するかということだった。 このようなスピーデーな意外な現実に、袋探偵は徹頭徹尾大面くらいの形であったが、心臓を抜かれた安東仁雄が、心臓を抜かれたことによって一....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
皆の衆も御面倒、これへ、と云うて、あか柄杓を突出いて、どうどうと受けました。あの大面が、お前様、片手で櫓を、はい、押しながら、その馬柄杓のようなもので、片手で、....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
者補壮の食はまだ考えない、むぐむぐ頬張っていた士族|兀の胡麻塩で、ぶくりと黄色い大面のちょんびり眉が、女房の古らしい、汚れた半※を首に巻いたのが、鼠色の兵子帯で....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
りました。木戸の前にいた見物も、どちらかといえば見世物側に同情があって、市五郎の大面《おおづら》を憎がっていたのですから、そうなると面白がって、 「お前方は役割....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
たものでねえ、そこで、商売上やむことを得ずしてお前たちを助けようてんだ、あんまり大面《おおづら》をするなよ、と内心こう思って脈を取ったり、薬を盛ったりしているん....
人生における離合について」より 著者:倉田百三
うではない。愛し、誓い、捧げ、身を捨てるようなまともな態度でなければこの人生の重大面を乗り切れないからである。元来日本人は「水魚の交わり」とか「血を啜って結盟す....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
して日本の生産力を増大させようという政府の企画と、たった十種の植物のためにあたら大面積の高原を自分の不急の研究室に保存しようという植物博士のコンタンと、どっちが....
支那の狸汁」より 著者:佐藤垢石
いうと、狸はご神木の言葉を抑えて、 張華が、なんだい。大家などといって、ひどく大面しているというから、これからわが輩が行って、一番へこましてやろうというんだよ....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
んと分けて、――汗ばむから帽子を被りません――化粧でもしたらしい、白赤く脂ぎった大面の頤を突出して、仰向けに薄目を開けた、広い額がてらてらして、べっとりと、眉毛....
三国志」より 著者:吉川英治
ょうの虎侯、皆見たか。真にわが股肱というべしである」と、賞め称えた。 許※は、大面目をほどこしたので、 「明日はかならず、馬超を生捕ってご覧に入れん」と、高言....