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天下無双
「天下無双〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天下無双の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鍵屋の辻」より 著者:直木三十五
が、記録で行くとこの附人なる者がただの二人になってしまう。その上困った事にはこの
天下無双の荒木又右衛門が背後《うしろ》から小者に棒で腰の所を撲られている。琢磨兵....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
遣り出したのを聞いている中に吾輩ふるえ上ってしまったよ。この貧乏な瘠せおやじが、
天下無双の爆薬密売買とドン漁業通の上に、所謂、千里眼、順風耳の所有者だという事を....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
くな、実は友様、こういうわけなんだ、ついこの隣地の富士見原というところへ、こんど
天下無双の武芸者が乗込んだのだよ――そいつをひとつお前をつれて、見物に行こうと、....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。この手紙を書いてくれる人が私の床の横にちょこなんと坐って、昨日も長い間かかって
天下無双の大つぎをあててくれ、私はその側にみえない眼に力を入れて「どう? 何とか....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
の生んだ、名誉ある最大の名射手なのです。――ね、大佐、あなたの虎嚢は、依然として
天下無双でしょう。ねきっとそうでしょう?」 しかしこの猛激な老人は、依然として....
「魚妖」より 著者:岡本綺堂
と、今の鯰このしろなどの魚田楽の如くにしたるよし聞き及べり。大江戸にては早くより
天下無双の美味となりしは、水土よろしきゆえに最上のうなぎ出来て、三大都会にすぐれ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
ますのは、近県六市は愚かなこと、アルサス、ルュクサンブウルのあたりまで鳴り響いた
天下無双の荒牛《トオロオ》でがんした。一旦、円戯場《アレエヌ》の砂に立ってちょい....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
至るまでの神秘的光景は、耶馬渓になく、昇仙峡になく、妙義山になく、金剛山になし。
天下無双也。層雲峡を窮めたる者にして、始めて巌峰の奇を説くべき也。 帰路、嘉助....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
蔵院もすっかり看板へ味噌をつけてしまったというておる」 「まず、尊公のごときは、
天下無双といってもさしつかえあるまい」 「年ばえもまだお若いしな」 「伸びる将来....
「三国志」より 著者:吉川英治
で、呂布という人間です。五原郡(内蒙古・五原市)の生れで、字は奉先、弓馬の達者で
天下無双と聞えています。あんな奴にかまったら大事ですよ。避けるに如くはなし。見ぬ....
「三国志」より 著者:吉川英治
」 「おお、あののら息子か」 「実は、てまえの山寨へきて、きょう峠へかかる旅客は
天下無双の名馬、赤兎馬というのにまたがっている。金も持っている。女もつれている。....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
かった。 ところが、些か腕に自信を持つ一人の料理人が、これを聞いて、 「いかに
天下無双の武蔵なりとも、隙を狙って欺し撃ちに致さば、よも撃てぬことはござりますま....
「柳生月影抄」より 著者:吉川英治
には当りません。毎度見える、貧相な武芸者です。柳生を打込めば一躍、柳生に代って、
天下無双と法螺でもふこうという野心家の手輩でしょう」 「それにしても、騒ぎが長い....