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天変
「天変〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
天変の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
て、天地を包む雪であるから、もしこれに恐れたとなると、雀のためには、大地震以上の
天変である。東京のは早く消えるから可いものの、五日十日積るのにはどうするだろう。....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
てやろうかと上を見た。 そのときだった。 まさにそのときだった。 これが、
天変地異と、いうものだろうか。 奇蹟! とは、この事であろうか。 信ぜられな....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
仕度ができた。私はこの家で『善の研究』を熟読した。この書物は私の内部生活にとって
天変地異であった。この書物は私の認識論を根本的に変化させた。そして私に愛と宗教と....
「洪水大陸を呑む」より 著者:海野十三
か、くらッくらッと光り、画面に、ものの形を見わけることができなかった。三四郎は、
天変地異のおそろしさに、大きな声をあげてその場にうち伏した。もう画面を見つづける....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
煙で真黒で、ぽっと灯の赤いランプの下に畏って、動くたびに、ぶるぶると畳の震う処は
天変に対し、謹んで、日蝕を拝むがごとく、少なからず肝を冷しながら、 「旅はこれだ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
っても遂行せねばならぬことになっている。風雨、寒暑、五|穀の豊凶、ありとあらゆる
天変地異……それ等の根抵には悉く竜神界の気息がかかって居るのじゃ……。』 問『産....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
。それと一しょに瀑のような雨も、いきなりどうどうと降り出したのです。杜子春はこの
天変の中に、恐れ気もなく坐っていました。風の音、雨のしぶき、それから絶え間ない稲....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
渡るような金属的な乾いた雷鳴が、ビリビリと、四辺の空気を震動させた。 新子は、
天変地異に対する恐怖の念で、半ば意識を失ったような気持で、準之助氏の方へ駈け寄っ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
件! その事件の主謀者も、彼であったということである。 ところで田沼時代には、
天変地妖引きつづいて起こった。その一つは本郷の丸山から出て、長さ六里、広さ二里、....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
の継母も継子を憎みどうぞして壺皇子を殺そうとした。 壺皇子八歳の時であったが、
天変地妖相継いで国内飢餓に襲われた。その時継母は国王に云った。 「神のお怒りでご....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
え。よしよし面白い面白い、ひとつこいつの手に従いて、殺人請負業を開店いてやろう。
天変地妖相続き、人心恟々天下騒然、食える野郎と食えぬ野郎と、変にひらきがあり過ぎ....
「取舵」より 著者:泉鏡花
船体は微動だにせずして、畳の上を行くがごとくなりき。これあるいはやがて起らんずる
天変の大頓挫にあらざるなきか。 船は十一分の重量あれば、進行極めて遅緩にして、....
「バークレーより」より 著者:沖野岩三郎
永久であろう。しかも大学は文化の連鎖に切断の生じない限り人類社会に破滅の来るべき
天変地異の生じない限り絶滅しないものである。 と、あるによっても明らかである。 ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
『史記』などにその例はなはだ多きは、よく人の知るところなり。彗星、日蝕、地震等の
天変あるときは、人事上の吉凶禍福の前兆なりとなす。例えば、『漢書』に、「哀帝建平....
「迷信解」より 著者:井上円了
ゆるゆえに、妖怪、不思議と思いたるは無理ならぬことじゃ。 燐火のことにつき、『
天変地異』に出でたる一話を紹介しようと思う。「ある人、世ふけて沼を渡り、ものすご....