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「天朝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

天朝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
の底には、切っても切れぬ民族的自覚が流れているのだ。 彼等は先祖代々、本能的に天朝様を拝み、太陽に手を合わせ、親孝行を知り、老人を尊敬し、子供を愛し、土をなつ....
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
時代から学問好きで、頼山陽の詩文を愛読しているために、その勤王思想の影響を受け、天朝の尊むべく幕府の倒すべきを痛感している今年二十五歳の青年武士であった。 小....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ったが、ただ、他人にまねのできなかったことが一つある。外国交渉のことにかけては、天朝の威をも畏れず、各藩の意見のためにも動かされず、断然として和親通商を許した上....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
という評判な張り紙の写しまでも書いてよこした。 徳川家茂 「右は、先ごろ上洛後、天朝より仰せ下されたる御趣意のほどもこれあり候ところ、表には勅命尊奉の姿にて、始....
石狩川」より 著者:本庄陸男
ら来た甚助には快く晴れているとは云いきれなかった。彼は話を外らした。 「さすがは天朝さまのお旗本でございますなア、にぎやかなことでございましょう」 「それはそう....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》死んではかわいそう かわいそうだが若緑 おっしゃらしゃらしゃら しゃあらしゃら天朝様も米の飯 おいらの方でも米の飯 狼様はドコへ行った 滝の上の三船山 おっし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちゅうぐみ》」の卵であることは申すまでもありません。 「天誅組」は天忠組である、天朝《てんちょう》へ忠義を尽す義士たちの寄合いである。そうして机竜之助は、かの新....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
落してしまっているからだと申します。その堕落しきっている幕府の力を倒して、本当の天朝様の御代にすれば、この世の空気もすっかり立て直り、人間もみんな正直にかえるの....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
名付けて、年々、朝廷に奉《たてまつ》ることになっていたのです」 「背の低い人間を天朝様へ上げるの。そうして、天朝様では、それを何にするの」 「珍しいから朝廷へ置....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ゃ 前から鉄砲でドカドカと あとからラッパで責めかける 今年ゃ何で苦労する 皆、天朝さんのかかり 軍歌のつもりかも知れません。これを進軍の歩調に合わせて、ホ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
つもとけいどう》、藤本鉄石なんていう方へ加わりました」 「まあ、それは頼もしい、天朝方でございますね」 「なあに、頼もしく入ったんじゃありませんよ、頼まれたもん....
南国太平記」より 著者:直木三十五
する事 一、兵政を改革し、範を水戸に、取る事 一、天下の気運に乗じ、幕府と雖も、天朝のお為とすべき事 一、異国交易の儀、配慮深かるべきこと 「成る程」 大久....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
れども、大清の人民もまた聖人の書をもって教となすべし。徳川政府も忠義の道をもって天朝に奉じて、まことに忠義なりしかども、末年にいたり公議輿論をもってその政府を倒....
小説 円朝」より 著者:正岡容
いでその長州征伐、黒船の赤間ヶ関大砲撃、そうしてさらにこの六月には公方様は一切を天朝様へお還し申し上げなければ。そこまで事態は切迫していた。そうした目狂おしいば....
志士と経済」より 著者:服部之総
ずれにせよ産物交易は、雲浜が長藩当路へ説きつけた論理に従うと、「他日御国(長州)天朝を御守護され候基本と相成るべき」もので、他日の政治的行動の端緒であり、京摂と....