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太神楽
「太神楽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
太神楽の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
前《めえ》なんだ生若《なまわけ》え身で耳抉《みゝっくじ》りを一本差しゃアがって、
太神楽《だいかぐら》見たような態《ざま》をして生意気な事を云うねえお前《め》ッち....
「坊っちゃん」より 著者:夏目漱石
が、後鉢巻は倹約して、抜身の代りに、胸へ太鼓《たいこ》を懸《か》けている。太鼓は
太神楽《だいかぐら》の太鼓と同じ物だ。この男がやがて、いやあ、はああと呑気《のん....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
登って来る。伊那の谷の方からは飯田の在のものが祭礼の衣裳なぞを借りにやって来る。
太神楽もはいり込む。伊勢へ、津島へ、金毘羅へ、あるいは善光寺への参詣もそのころか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
したが、海道に踏みとどまる米友は、杖槍を中空にハネ上げたり、受け止めたり、ひとり
太神楽《だいかぐら》の曲芸は以前に変らない。いや、以前よりも一層の興味をわかして....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
桃の節句。雛祭り。白酒。
四日。
江戸の西隅、青山|摩利支天《まりしてん》大
太神楽《だいだいかぐら》興行……とあって、これが大へんな人出だった。
青山長者....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
をいとしみ、いつくしむことだけは、天地の神々にお許しいただいて。 もうおかげで
太神楽《だいかぐら》然としたあの装《なり》にも堪能して、さまでの未練はなくなって....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
《しじみ》売り」の新内をいや光る金歯の奥に諷い、浅草のあけくれに一時はさわがれし
太神楽の、そののち睦派の寄席にも現れ、そこばくの人気を得しも、一人舞台の熱演にす....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
点くとさびしくなり、さびしくなるから寄席へ行った。蕩児のように。が、寄席へ行って
太神楽や手品の、米洗いとか竹スとか砧《きぬた》とか錣《しころ》とかの寄席囃子を聴....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
れに限る。熱燗をぐっと引っかけて、その勢いで寝るんですな。ナイフの一|挺なんざ、
太神楽だ。小手しらべの一曲さ。さあ、一つ。」 「やどへ行て。」 「成程。」 「あ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
村のどこかで……遠い小学校の小児の諸声に交って、静に冴えて、松葉が飛歩行くような
太神楽の声が聞えて、それが、谺に響きました。 おお! ここに居る。――流に添っ....
「獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
である。そして、これから推測するのも、はなはだ早速ではあるが、今に東京で見かける
太神楽の獅子が、見物の小児の天窓《あたま》を、咬むような所作をするのは、古くこの....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
綱だとても――まだ若い女だもの。 奥座敷の客が呼びこんだのであろう、初春らしい
太神楽のお囃子が鳴りだした。 外には羽子の音、万歳の鼓――。そして、ふと万吉の....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
た。金田眼鏡店も古く、つやぶきんの佐々木はいう迄もなく古い、毎年七草にはこの店で
太神楽があって、みに来るように使がきまってあったもので、毎年七草の夜は佐々木へ行....