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夫人
「夫人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
夫人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
す。」
「では、波斯匿王《はしのくおう》の妃《きさい》の宮であった、茉利《まり》
夫人の事でも申すと見える。」
そこで私は先日神泉苑の外《そと》で見かけました、....
「影」より 著者:芥川竜之介
向けになって、紙切小刀《かみきりこがたな》も使わずに封を切った。
「拝啓、貴下の
夫人が貞操を守られざるは、再三御忠告……貴下が今日《こんにち》に至るまで、何等|....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
じを与えていました。が、三浦の愛《アムウル》の相手として、私が想像に描いていた新
夫人に比べると、どこかその感じにそぐわない所があるのです。もっともこれはどこかと....
「河童」より 著者:芥川竜之介
のです。あなたはそれをだれだと思いますか? それはわたしの妻ですよ。美しいゲエル
夫人ですよ。」
ゲエルはおお声に笑いました。
「それはむしろしあわせでしょう。....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
一つ出した。そうしてお蓮の酌を受けながら、
「これは御土産《おみやげ》です。お蓮
夫人。これはあなたへ御土産です。」と云った。
「何だい、これは?」
牧野はお蓮....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
ごう》です。
保吉 女主人公《じょしゅじんこう》は若い奥さんなのです。外交官の
夫人なのです。勿論東京の山《やま》の手《て》の邸宅《ていたく》に住んでいるのです....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
、腰の広さ十|囲《い》に余る酒臭い陸軍将校と、眠りながら歯ぎしりをするどこかの令
夫人との間にはさまって、出来るだけ肩をすぼめながら、青年らしい、とりとめのない空....
「白」より 著者:芥川竜之介
京朝日新聞。軽井沢《かるいざわ》に避暑中のアメリカ富豪エドワアド・バアクレエ氏の
夫人はペルシア産の猫を寵愛《ちょうあい》している。すると最近同氏の別荘へ七尺余り....
「捨児」より 著者:芥川竜之介
その説教が終るのを待っていたのに過ぎないのです。
「所が和尚はその日もまた、蓮華
夫人《れんげふじん》が五百人の子とめぐり遇った話を引いて、親子の恩愛が尊《たっと....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
く》裏山へ出かける事にした。すると二三町行った所に、綿服を纏《まと》った将軍が、
夫人と一しょに佇《たたず》んでいた。少将はこの老夫妻と、しばらくの間《あいだ》立....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
いわゆる》ボヴァリスムである。我我自身を伝奇の中の恋人のように空想するボヴァリイ
夫人以来の感傷主義である。
地獄
人生は地獄よりも地獄的である。地獄....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
「三菱社員忍野半三郎氏は昨夕《さくゆう》五時十五分、突然発狂したるが如く、常子
夫人の止《と》むるを聴《き》かず、単身いずこにか失踪したり。同仁《どうじん》病院....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
金の十字架《くるす》を胸に懸けて、パアテル・ノステルを口にした日本を、――貴族の
夫人たちが、珊瑚《さんご》の念珠《ねんじゅ》を爪繰《つまぐ》って、毘留善麻利耶《....
「墓」より 著者:秋田滋
ると犬は、ボネエ将軍路のほうを指して、一目散に駈けて行ったかと思うと、トモアゾン
夫人の墓石のそばのところで、ピタリと停ってしまった。そこで、墓番は用心に用心をし....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
が欧洲大陸を旅行するという事件で、デビーはナポレオン皇帝から特別の旅券をもらい、
夫人同伴で旅行する。そしてファラデーを書記として伴うことになった。 一八一三年....