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「失業者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

失業者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
と足早に歩いたが、不正と闘ったという心の張りがちっとも感じられなかった。 (到頭失業者になったぞ)という想いが追いかけて来た。天王寺西門前からやっと西行きの電車....
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
れん》などは、政治手腕はあり、金や権力もあるであろうが、要するに彼等は科学的には失業者に過ぎない。僕等は生活様式や境遇は失業者に違いないが、一度《ひとたび》、ハ....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
、留吉の衣裳を借りたらしく、コールテンのズボンに、スェーターを頭から被ったという失業者姿であった。 三人は、まぶしいペイブメントのうえへ飛び出した。三人が列を....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
なこの際、立派な食料品だ」 「そりゃ、お別れしたくはないのよ、本当は。あんたは、失業者で、あたしはウェイトレス。こんな騒ぎになったればこそ、あんたも大威張りで、....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
えた。 「イヤ早速、僕のお願いを聞きとどけて下すって有難うございます。これで僕も失業者の仲間から浮び上ることができます」 一郎はジュリアに頼んで、レビュウ団の....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
けていった。 そこは、二十七か国語が話されるという、人種の坩堝。極貧、小犯罪、失業者の巣。いかに、救世軍声を嗄らせどイースト・リヴァの澄まぬかぎり、ここの|ど....
わが町」より 著者:織田作之助
う誇りはあっても、喜びはなかった。 おまけに工事が終ると、翌日からひとり残らず失業者で、なんとかしてくれと泣きつくには、アメリカ当局はあまりに冷淡であった。山....
火の扉」より 著者:岸田国士
なものをはじめましてね。昔の友人が、いつしよにどうだつていうわけです。兵隊上りの失業者にはもつてこいの仕事でして……」 「海軍ならわかるけど……」 「ところが、....
」より 著者:織田作之助
、新円以後もっとすくなくて、三百円かな。じゃ、二人の子供が行けば六百円だ。親父は失業者だし、おふくろは赤ん坊の世話でかまけているとしても、二人の娘は前から駅で働....
夜光虫」より 著者:織田作之助
るが、ルンペンの本来の意味は、ボロとか屑とかいう意味である。 つまり、宿なし、失業者、浮浪者といった意味のルンペンとは、人間のボロ、人間の屑というわけであろう....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
それで私はまず第一の事業として、煤煙の治療に取りかかりたいと思います。その次は失業者の救済に、その次はスラムの破壊に、北浜の廓正に、都市計画に、新道徳の建設に....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
よっても、貿易の自由化が行なわれれば、鉱工業の生産に従事する従業員は百三十七万人失業者が出るであろうといわれておるのであります。まったく所得倍増どころの話ではあ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
いってもアメリカは日本の二十何倍の広さをもち、物資もきわめて豊富である。もちろん失業者もあれば、資本主義の矛盾もいろいろ出てはいるが、皆が生活を楽しんでいる。と....
近頃感じたこと」より 著者:小川未明
れざる者にも、一律的に消費の義務をはたさせようとするが如き、これです。たとえば、失業者及びこれと近い生活をする者をして、日常の必要品たる、家賃を始め、ガス、水道....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
。しかるにその人口が甚だしく増加し、一方その需要が一向増さぬとあっては、たちまち失業者を生ぜねばならぬ。従来一人にて多くの戸数を分担し、いわゆる「持ち」と称して....