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奇功
「奇功〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奇功の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ンドザ女の葬所なる臥像はその裙《すそ》に狆《ちん》を巻き付かせある。これは何たる
奇功も建てずただこの貴婦が特に狆好きだった印しばかりだ。漢の淮南《えなん》王劉安....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
た。つぎのすずめはバウンドを打って旗竿を三塁に進めた。 とつぎには安場の作戦が
奇功を奏し、スクイズプレーでまた一点を取った。 浦中は必死になった、小原、柳は....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はやらんでな。こんな甲冑は実用にはならんので、長州征伐の時、幕軍が破れて歩兵隊が
奇功を奏したのも、一つはこの武装のせいだよ。幕軍は元和慶長以来の、家重代のやつを....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
》の干物やなにかで盛んに子分たちに飲ませました。 子分たちもまた、親分の計略が
奇功を奏したのは自分たちの手柄も同じであるといって、盛んに飲みはじめました。道庵....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
も、日本の武士道を以てすれば如何にしても忍ぶべからざるの場合を忍んで、あえてその
奇功を収めたる以上は、我事すでに了れりとし主家の結末と共に進退を決し、たとい身に....
「将来の日本」より 著者:田口卯吉
の用あらん。しかるに詢る。余いずくんぞ一言なきを得んや。古人初めて陳ぶるに臨まば
奇功多からざらんを欲す。その小成に安んずるをおそるるなり。今君は弱冠にして
奇功多....
「活人形」より 著者:泉鏡花
出し、泰助は難無く室内に入りて潜むを得たり。しかる後二人計略|合期して泰助をして
奇功を奏せしめたる、この処得右衛門大出来というべし。被を被替えて虚兵を張り、人形....
「三国志」より 著者:吉川英治
ら飛び出して、彼を馬の背から搦め落した。 「大物を捕ったぞ」 ここに彼を待って
奇功を獲たのは、魏延であった。魏延の得意なことはいうまでもない。 実は、彼とし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
懸けて来なくなった。軍令さえ出して、 「無断ノ動キアルベカラズ」 と禁じ、 「
奇功ハ功ニ数ヘズ、先駆ケハ厳罰ニ附ス」 と、かたく持しているふうであると、さぐ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
潮どきを狙ッて、稲村ヶ崎の干潟を伝い、敵中突入への“抜け駈け”に出たのであった。
奇功をそうした大館勢は、府内へあばれ入って、前浜の民家に火を放った。鎌倉じゅうは....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
守られている。すぐ気づかれて、 「しゃっ、小癪な敵」 と、大隅の兵は、朝討ちの
奇功をあげないうちに、取りまかれてしまった。 これに気づいた今屋敷方面の足利|....