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奇習
「奇習〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奇習の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
たもので、その弊害に堪えぬからして、さすがはモハメット、右の一句をもって断然この
奇習を廃したのである。 二五 動植物の責任 近世の法学者は、自由意思の説に....
「指紋」より 著者:宮本百合子
をあさっているわけだが、この福島県のある村の人たちが、結婚式に指紋をとる、という
奇習を決定した情景を、いちはやくつたえたのだった。 その写真は、すべての人々に....
「餅のタタリ」より 著者:坂口安吾
餅を落した泥棒 土地によって一風変った
奇習や奇祭があるものだが、日本中おしなべて変りのないのは新年にお餅を食べ門松をた....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ら、いかに性温良とは云え、泣く子と地頭に勝てないという日本気質の哀れさは、当代の
奇習のうちでも万世一系千年の伝統をもち特に珍らかなもののように思われる。アキラメ....
「マルコポロから」より 著者:寺田寅彦
だまだ面白いのがいくらでも出て来る。 あまりあてにならないような古い昔の異郷の
奇習の物語が一々現代の吾々の生活にかすかながらある反響のようなものを伝えるのが不....
「環礁」より 著者:中島敦
のが、そんな事をする訳が無いのである。また、女性の身体の一部に不自然な施術をする
奇習が原因だろうという者もあるが、この習慣の本家たるトラック地方の諸離島では人口....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
にしてこれありといふ。要するにその時代とその国の特産物として看《み》る時これらの
奇習は甚《はなはだ》尊し。向揚幕《むこうあげまく》より役者の花道に出でんとする時....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
側の人に捉えられると、二十タンガーの罰金をその握った人に遣らなければならんという
奇習があるからである。
そこでそのカタを見ただけで、讃説者はうやうやしく構えて....
「山の人生」より 著者:柳田国男
いたことは確かである。津軽の人が百二三十年前に書いた『奥民図彙』には、一二彼らが
奇習を記し、菅江真澄の『遊覧記』の中にも、北秋田の山村のマタギの言葉には、犬をセ....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
苗を鼎の足に插して、そこを最初にくるくると廻り植えする風は、東上総の海沿いだけの
奇習ではなかった。能登の鉈打村でもこの三本立てがあることは近頃わかった。讃岐はこ....