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奉じる
「奉じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奉じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
あり得ない筈だ。だからわが国の有力なファシスト団の理論家は、自分達がファシズムを
奉じるものではないと主張している。ファシズムとは一つの国際現象であって、決してわ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
挙げ得て充分だと考えたからである。無論京都学派にぞくする者、乃至は西田系の哲学を
奉じるものが、田辺博士等につきるのではない、三木氏や又彼よりも遙かに先輩に当る山....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
のでないといけないらしいが、その国家で建てた、又は之に準じている大学の学問と之を
奉じる人物とは、云うまでもなく国家的見地に立って品行方正であることが必要だ。第二....
「源氏物語」より 著者:紫式部
りますことができれば私の心が楽になることと思うからです」 と、昔から仏の教えを
奉じることの深さを薫は告げた。僧都も道理であるとうなずき、尊い心がけであることを....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
怪人物である。又八の如きが他愛なく囮になったのは当然でさえある。朱実も今は、彼に
奉じる特殊な側女となっているし――もっと驚くべきことには、武蔵が、手しおにかけて....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の絵目録など、すべてこれを生前に授けたと聴く、故人の孫の柳生兵庫に対し胤舜が自ら
奉じるところの槍をもって、一手の試合を望んでいるらしい気ぶりも仄見えるのである。....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
を見出した時には、阿波の武士たちも、いかに大府|笹の間の隠密というものが、使命を
奉じるに根強いものか、侍根性にない執着をもつものかを知って慄然とするだろう。そし....
「三国志」より 著者:吉川英治
また、次のように誓わせた。 「われわれの旗下に加盟するからには、即ち、われわれの
奉じる軍律に服さねばならん。今、それを読み聞かすゆえ、謹んで承れ」 張飛は、志....
「三国志」より 著者:吉川英治
でしょうが」 「通じる通じないは人さまざまで是非もない。わたしはただわしの真心に
奉じるのみだ」 玄徳は、車の用意を命じた。 関羽、張飛も、ぜひなく供について....
「三国志」より 著者:吉川英治
しく見える」 「いやお恥かしい。髯ばかり美しくても、五体は碌々と徒食して、国家に
奉じることもなく、故主兄弟の約にそむいて、むなしく敵国の酒に酔う。……こんな浅ま....
「三国志」より 著者:吉川英治
して、 「朕一代の過ちであった。しかし冤を恨んで深く郷藪に隠れた彼、にわかに命を
奉じるであろうか」 「いや、勅使をお降しあれば、元来憂国の人、かならず御命にこた....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
いぶんと、彷徨ったことだろうとも考えられる。 しかし、それにも訓えられて、彼の
奉じる「剣」は乱世の兇器から、平和を守る愛の剣へと変って行った。権力と武力ばかり....
「旗岡巡査」より 著者:吉川英治
うになっていた。 この一挙で、幕府の方針は一変し、国内は明るくなる。尊王攘夷を
奉じる士気はさらにふるい、たとえ、一時は脱藩の汚名をうけても、やがては藩侯へ赤誠....