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奏効
「奏効〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奏効の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
もの事で、より以上の驚きと云うのは、ほかにあったのだ。それは、その装置を力学的に
奏効させるところの落し金の角度が、物もあろうに機械図のような精密さで、五芒星の封....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り口へ傷処をさし込むべしとあったと記憶するが、これらいずれも応急手当として多少の
奏効をしたらしい。 (付) 邪視について 一巻二号九二頁に石田君がセー....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
多ければ、要は第一に男女精力の強弱を検すべきで、東洋に古く行われた指印から近時大
奏効し居る指紋法が発達したごとく(この事に関して『ネーチュール』に出した拙文はガ....
「四十八人目」より 著者:森田草平
老職の門を叩いて、大学|擁立のことを依嘱した事実もある。もっとも、そうした運動の
奏効おぼつかないことは、彼といえどもよく承知していた。が、全然徒労に終るものとも....
「中庸」より 著者:坂口安吾
ものであるから、仲間同志で負担する取り極めであった如くである。しかるに思うように
奏効しなかったものだから、まず金の恨みが第一にきた。彼らの羽生への吊し上げは猛烈....
「安死術」より 著者:小酒井不木
ん。しかしながら、それは病気によります。急性肺炎などの場合にはカンフルが奇蹟的に
奏効することがありますが、悪性腫瘍にはその種の奇蹟は起りません。しかも悪性腫瘍に....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
圓朝」と二つも私の長篇小説を自由に脚色し、構成して、高座《いた》にかけ、内的にも
奏効していることを思えば――。 「寄席」は昭和十七年十一月、十二月の二回にわたる....