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契る
「契る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
契るの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:菊池寛
あさましいと考えた。村上天皇の第七子|具平親王六|世皇孫である俊寛が、南蛮の女と
契るなどは、何事であろうと考えた。彼は、主が流人になったため、心までが畜生道に陥....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
形の美少年が鼓を打ちながら、五人声を揃えて、左の小唄を隆達節で歌う。 唄「人と
契るなら、薄く契りて末遂げよ。もみじ葉を見よ。薄きが散るか、濃きが散るか、濃きが....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
達にでも洩らそうものなら、その人達はいうだろう、街道筋の馬子風情が、油屋の板頭と
契るとは、分に過ぎた身の果報だ。捨てられるのが当然だと。では妹にでも訴えようか、....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
は人一倍強かった。 「部落の長たる自分の娘が宗介天狗のお心持ちに背き下界の若者と
契るさえ言語道断の曲事だのに、部落を捨ててどことも知れず姿を隠してしまうとは何ん....
「わかれ」より 著者:国木田独歩
く打ち過ぐるも人と人との交わりなり、今日見て今夜語り、その夜の夢に互いに行く末を
契るも人と人との縁なり。治子がこの青年を恋うるに至りしは青年が治子を思うよりも早....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ばなりませぬ。いいえ、いいえ、祖先の位牌をお守りせねばならぬわたくし、三とせ前に
契るときから、江戸隠密とは承知の上で、こうした悲しい別れの日も覚悟の上で思い染め....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
は、牧を討つため斬死なされた方ではないか」
「はい」
「その娘御が、濫りに、男と
契るでさえ、不孝、不義であるに、人もあろうに、父の仇敵の倅と、契って、それを、恥....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ネイル族の間では、一人のネイル女子が二人または四人またはおそらくそれ以上の男性と
契るのが習慣である。 大工、鍛冶屋、その他の如き下層階級は、その上層者を模倣し....
「源氏物語」より 著者:紫式部
品である。酒杯を賜わる時に、次の歌を仰せられた。 いときなき初元結ひに長き世を
契る心は結びこめつや 大臣の女《むすめ》との結婚にまでお言い及ぼしになった御....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のばん 言うともなくこう言うのを、源氏は恨んで、 逢《あ》ふまでのかたみに
契る中の緒《を》のしらべはことに変はらざらなん と言ったが、なおこの琴の調子....
「源氏物語」より 著者:紫式部
いではありませんか」 とお言いになり、 年|経とも変はらんものか橘の小嶋の崎に
契るこころは とお告げになった。女も珍しい楽しい路のような気がして、 橘の小嶋....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
もなくていたづらに明し暮すや教外ならむ 山水三千世界を万理一空に入れ 満天地をも
契るといふ心を題として 乾坤をそのまゝ庭と見るときは我は天地の外にこそ住め ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
おやじが前の竹れんじ せめて一夜と契らばや おやじが前の竹れんじ いく世も千代も
契るもの ちぎるもの…… 仇にな引くな 切れぬ袂を 「先生にも、貸しましょうか」....