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契機
「契機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
契機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ちには、江戸文化の道徳的理想が鮮やかに反映されている。江戸児《えどっこ》の気概が
契機として含まれている。野暮と化物とは箱根より東に住まぬことを「生粋《きっすい》....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
年文を尊び武を卑しんで来た漢民族の悩みは非常に深刻なものでありますが、この事変を
契機としまして何とか昔の漢民族にかえることを私は希望しています。 前にかえりま....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
の過失はじつに純なる「若さ」に伴うものではあるが、しかしそれは一生の運命の決定的
契機をつくるほど重大なるものであり、その過失の結果はじつに永くして怖ろしいからで....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
要求が旺盛であるか否かということはその人の一生の人格の質と品等とを決定する重大な
契機である。倫理的なるものに反抗し、否定するアンチモラールはまだいい。それはなお....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
の心理は無意識選択のはたらきを媒介とする。しかし二人の結合を不可離的に感ぜしめる
契機はこの選択になくして、かの運命にあるのだ。 私のこのような信念からは、青年....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
具体的の共同体というものが、父母から発生し、大家族を通しての、血族的、言的共生を
契機とし、共同防敵によって統一され、師長による文化伝統の教育と、共存同胞による衣....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
ある。結婚などというものは星の数ほどの相手の中から二人が選び出されて結び合うその
契機の最大なものはこの縁であるといってよい。だから仏教には昔から合い難き師に合う....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
いうものは、その人の本音からでなければ、けっして生じてこない。つまり「真信打発の
契機」であります。ほんとうの信仰が発するところのそのきっかけであります。「真信打....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
フランス古代劇の傑作とされ、「ファルス」にも高度な芸術性があることを再認識させる
契機をつくつた。 それ以来といつてもいいが、才能ある新作家のあるものは、特に「....
「ラジオ・ドラマ私見」より 著者:岸田国士
のを受けいれる力があり、それがまた、どこまでわれわれの感覚と精神とを動かす源泉、
契機となり得るかということであろう。 ラジオ・ドラマだけについていえば、「耳で....
「女優の親」より 著者:岸田国士
いるというようなことが言われているとき、そういう殻をだん/\にふるい落す、一つの
契機になつていると思う。 この『夜の向日葵』に、僕の娘も出ている。今日子の初舞....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
はほとんど何ものをもあなたに与えることはできません。けれど人間と人間との交わりの
契機はタレントではなくて、愛だと思いますから、こうして交わっている間には少しはあ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
得なかったのに、彼のみが決定的にそれをなし得たというところに、彼の「詩」の生きる
契機はあったろう。けだしここではすでに和歌が「詩」であり得るためには、現実を精神....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
の関東大震災では本社工場を焼失したが、その苦境の中で日本製紙を合併、それが一つの
契機となって、東京電気との資本関係も一応切れた形となった。震災後は本社を大阪へ移....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
界統一を意味している。最終戦争は世界統一の序曲に他ならない。 第一次欧州大戦を
契機として軍事上の進歩は驚嘆すべき有様であり、特にドイツおよびソ連の全体主義的国....