»
奢侈
「奢侈〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
奢侈の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
ろう。父の教えた所によれば、古い一冊の玉篇の外に漢和辞典を買うことさえ、やはり「
奢侈文弱《しゃしぶんじゃく》」だった! のみならず信輔自身も亦|嘘《うそ》に嘘を....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
倹尚武
「勤倹尚武」と言う成語位、無意味を極めているものはない。尚武は国際的|
奢侈《しゃし》である。現に列強は軍備の為に大金を費しているではないか? 若《も》....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
ではない。全く「心の病」である――彼はそこで、放肆《ほうし》を諫《いさ》めたり、
奢侈《しゃし》を諫めたりするのと同じように、敢然として、修理の神経衰弱を諫めよう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
して栄えたのは、文化文政時代から天保初年が尤も盛りで、水野閣老の天保改革の際に、
奢侈《しゃし》を矯正する趣意から武家町人らの百姓地に住むことが禁止された。自宅の....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
の一家は他に比較してまだまだ幸福であると云わなければならない。わたしは今までにも
奢侈の生活を送っていなかったのであるから、今後も特に節約をしようとも思わない。し....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
はその瞬間に消滅するのであった。 増大する窮民はその一揆の口実に徳政を称え、亦
奢侈の結果負債に窮した幕吏も、此の点に於て相応じたのである。義政の時代には、十三....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
てはじめてこれを言うべし、金なきものはともに国政を議すべからず、金を貴くするには
奢侈を奨励せざるべからず、以上は自治論派の大旨なるがごとし。この点においてかの経....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
なかったに違いない。雪に真珠を食に充て、真珠をもって手を暖むとせんか、含玉鳳炭の
奢侈、蓋し開元天宝の豪華である。 即時、その三本に二貫たして、円タクで帰ったが....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
下の寝台も二段になっていた。寝台はたっぷりしていて、北アメリカインディアンの心に
奢侈の念を起こさせるようなありきたりの洗面装置があり、歯ブラシよりも大型の雨傘が....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
の、言説を封じ刊行物を禁じ、美女を蓄わえて己楽しみ、美女を進めて将軍家を眩まし、
奢侈と軟弱と贈収賄と、好色の風潮ばかりを瀰漫させておる。……老中、若年寄、大目附....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
そうというのであった。 同じ浅草花川戸に七代目団十郎の邸があったが、天保年間|
奢侈のゆえをもって追放に処せられた彼のことで、その邸の美々しさ加減はちょっと形容....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
。 これを備前太守池田新太郎少将光政の差料としてははなはだ粗末な様ではあるが、
奢侈嫌い、諸事御倹約の殿の事であるから、却って金銀を鏤めたのから見ると本物という....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
の一家は他に比較してまだまだ幸福であるといわなければならない。わたしは今までにも
奢侈の生活を送っていなかったのであるから、今後も特に節約をしようとも思わない。し....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
業の隆盛に伴いて騰貴せるために、いながら自然に財産の増殖を見るに至る。その結果、
奢侈に流れぜいたくに走る傾向ありて、フランスにて製作する装飾品、美術品の最高価の....
「娘」より 著者:岡本かの子
室子の家の商品の鼈甲は始め、玳瑁と呼ばれていた。徳川、天保の改革に幕府から厳しい
奢侈禁止令が出て女の髪飾りにもいわゆる金銀玳瑁はご法度であった。 すると、市民....