奪略[語句情報] » 奪略

「奪略〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

奪略の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
李陵」より 著者:中島敦
うかん》な侵略者の大部隊が現われる。辺吏が殺され、人民が掠《かす》められ、家畜が奪略される。五原《ごげん》・朔方《さくほう》・雲中《うんちゅう》・上谷《じょうこ....
渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
がそうであるとしても、正隆は、一旦自分の胸から引離されたものを追って、更に完全な奪略を仕返すほどの力を持たないことを自覚してもいたし、また一面からいうと、それは....
労働者農民の国家とブルジョア地主の国家」より 著者:宮本百合子
明らかである。日本帝国主義は、日清戦争によって台湾を奪い、日露戦争によって樺太を奪略し、ヨーロッパ戦争によって南洋島その他を新たな搾取の材料として来た。そして国....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ぐるよりも林檎《りんご》を盗んで日を送ったものだ。ラパン(下手画工)はラピーヌ(奪略)の男性だ。僕はそれだけの人間だ。しかし君らだって僕と同じようなものさ。僕は....
誘拐者」より 著者:山下利三郎
音羽組なんて茶番をやったのだよ、 それから相手の気がついたのは、非常手段で娘を奪略しても隠家に困ることだ、そこで案内社へ随分高い金を掴ませて到頭迅雷的に彼家を....
霊的本能主義」より 著者:和辻哲郎
に執着する欲情を見よ。勉強するはいやである。勉強を強うる教師は学生の自負と悦楽を奪略するものである。寄席にあるべき時間に字書をさし付けらるるは「自己」を侮辱され....
山の人生」より 著者:柳田国男
活に関する記録の不完全、多くの平野人の法外な無識を反省してみても、かつてそういう奪略者が絶対になかったとは断言することをえない。問題はただかくのごとき想像の中で....