女の童[語句情報] » 女の童

「女の童〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女の童の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
も白い右の手をのばして池の玉藻をすくっているらしかった。好奇心はいよいよ募って、女の童は息もせずに見つめていると、女はやがてその青い藻を手の上にすくいあげて、し....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
塔上の円柵の中には鐘が一つあって、それを挾んで、和蘭ハーレム辺りの風俗をした、男女の童子人形が向き合っている。そして、一刻が来るたびに、それまで自動的に捲かれた....
庭の怪」より 著者:田中貢太郎
がほっかりと青い畳の上を照らしていたが、その灯の光に十五六に見える細長い顔をした女の童の銚子を持った姿をうつしだしていた。 「おお、酒を持って来たか、其処へ置く....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
》えたら、詫びます、あやまります――今夜こそ、ゆっくりしていて――頼みますぞえ」女の童《わらわ》さえ、黄金瓶《きんびん》に、銀の盃を二つ添えたのを、そこに差し置....
天守物語」より 著者:泉鏡花
(工人)桔梗。萩。葛。女郎花。撫子。(いずれも富姫の侍女)薄。(おなじく奥女中)女の童、禿、五人。武士、討手、大勢。 舞台。天守の五重。左右に柱、向って三方を廻....
若菜のうち」より 著者:泉鏡花
根の群青に、薄く藍をぼかして尖の真紫なのを五、六本。何、牛に乗らないだけの仙家の女の童の指示である……もっと山高く、草深く分入ればだけれども、それにはこの陽気だ....
草迷宮」より 著者:泉鏡花
…」 と掛けた声の下。雪洞の真中を、蝶々のように衝と抜けて、切禿で兎の顔した、女の童が、袖に載せて捧げて来た。手毬を取って、美女は、掌の白きが中に、魔界はしか....
南地心中」より 著者:泉鏡花
、冷い若木の薄もみじ。 光線は白かった。 十六 その艶なのが、女の童を従えた風で、奴と彳む。……汀に寄って……流木めいた板が一枚、ぶくぶくと浮....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
至るまで、腕車、地車など一輌も過ぎるはあらず。美しき妾、富みたる寡婦、おとなしき女の童など、夢おだやかに日を送りぬ。 日は春日山の巓よりのぼりて粟ヶ崎の沖に入....
伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
あろう、一間ばかり前途の路に、袂を曳いて、厚い※を踵にかさねた、二人、同一扮装の女の童。 竪矢の字の帯の色の、沈んで紅きさえ認められたが、一度胸を蔽い、手を拱....
多神教」より 著者:泉鏡花
ばなりません。いま、見るうちに男の生命を、いいかい、心をよく静めて。――唐輪。(女の童を呼ぶ)その鏡を。(女の童は、錦をひらく。手にしつつ)――的、的、的です。....
蟹満寺縁起」より 著者:岡本綺堂
方はすべて蓮池にて、花もひらき、葉も重なれり。池のほとりには柳の立木あり。 (男女の童三は唄い連れていず。) 唄※|蛙釣ろうか、蟹釣ろか、蓮をかぶった蛙を釣ろか....
牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
祭をやっている晩、門口にたたずんでいると、二十ばかりと見える美人が十四五ばかりの女の童に美しき牡丹花の燈籠を持たして来たので、魂飛び心浮かれて後になり前になりし....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
しているきりであった。 と鴉が飛んだ。大きな黒い鴉だ。 ぞろぞろと汚らしい男女の童どもが出て並んだ家の戸口には、軒ごとに紙製の日の丸の旗が掲げられてあったが....
放免考」より 著者:喜田貞吉
る事もありけり。 と云って、忍び笑いに笑ったとある。また同書同巻の「詣語」にも、女の童を連れて鳥部寺の賓頭盧に詣でた或る人妻が、或る雑色男の為に強奸せられ、その....