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「女子衆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

女子衆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
放浪」より 著者:織田作之助
るぜといわれた。手の痛みはどないやとも訊いてくれないのを、十三の年では可哀相だと女子衆《おなごし》の囁きが耳にはいるままに、やはり養子は実の子と違うのかと改めて....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
寄夫婦が商売しているのだが、土地柄、客種が柄悪く荒っぽいので、大人《おとな》しい女子衆《おなごし》は続かず、といって気性の強い女はこちらがなめられるといった按配....
婦系図」より 著者:泉鏡花
大な足を突出すやら……など、浄瑠璃にもあって、のう、昔、この登り下りの乗合船では女子衆が怪しからず迷惑をしたものじゃが、電車の中でも遣りますか、のう、結句、掏摸....
煩悩秘文書」より 著者:林不忘
じっと中を覗いている。 「大次郎様だね、お前さん。」 「うん、そうだ。あの美しい女子衆は、あれのお内儀の千浪様というのだが。」 そう言いながら見廻すと、すこし....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
―とでも、いったように、お初はいいまわした。 「うむ、世間は知らぬ――ことさら、女子衆《おなごしゅう》はな――外面如菩薩《げめんにょぼさつ》、内心|如夜叉《にょ....
大阪発見」より 著者:織田作之助
人さんに肩を揉ませると、御寮人さんは大将のうしろで拳骨を振り舞わし、前で見ている女子衆を存分に笑わせた揚句、御亭主の頭をごつんと叩いたりして、それが切っ掛けでま....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ない空気の動揺を、お雪が感得せずにはおられませんでした。 もしやあの人たちは、女子衆《おなごしゅ》をお連れになって来ているのではないか、とさえ疑われたものです....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
じゃ。魔物め、居処がなくなるじゃで、さまざまに祟りおって、命まで取ろうとするわ。女子衆、心配さっしゃんな、身体は清いぞ。」 とて、鑿をこつこつ。 「何様それじ....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
ござりますだよ。そうら、ここに六十カペイカござりますだで、これを、わしより貧乏な女子衆にくれてやってくださりまし。ここへ来てから考えましただ、長老様に頼んで、渡....
南国太平記」より 著者:直木三十五
に、お侍衆が七人、是非にと――何分の川止めで、野宿もなりませず――済みませんが、女子衆を一つ、相宿《あいやど》ということに、お願い致しとう存じますが――」 番....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
もう永年私の家にいる女中さんだが、私は一向にそのひとの名前を覚えられない。 「女子衆さん」 私は誰にでもそう呼んで用をしてもらっている。 芸術以外の世界で....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
。」 と藤吉は軽く笑って、 「この里で御用呼ばわりはしたくねえんだ。お前だって女子衆の前でお繩頂戴も気のきかねえ艶消しだろう。大門出るまで放し捕りのお情だ。喜....
澪標」より 著者:外村繁
たが、 「ほうや」と答える。 「女みたい、白い顔してるな。わしおたつや。この家へ女子衆《おなごし》に来たんや」 「ふうん」 「広い家やな。見せていな」 「おこら....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
はまだ遠うございますか」 「左様、足のお早いお方でも、木津では日が暮れましょう。女子衆では、多賀か井手でお泊りにならねば」 老人の答えをすぐ引き取って、髯侍の....
放浪」より 著者:織田作之助
るぜといわれた。手の痛みはどないやとも訊いてくれないのを、十三の年では可哀相だと女子衆の囁きが耳にはいるまゝに、やはり養子は実の子と違うのかと改めて情けない気持....