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好う
「好う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
は大変だ。ではさようなら。何分《なにぶん》よろしく。
編輯者 さようなら、御機嫌
好う。
(大正十年三月)....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
を取り押えることは出来ません。幸いに今は留守ですから、還らない間に早く立ち去るが
好うございます。しかし美い酒二石と、食用の犬十匹と、麻数十|斤とを持ってお出でに....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
繁の火事沙汰がある。こうした事件は冬の初めが最も多い。 「郊外と市内と、どちらが
好うございます。」 私はたびたびこう訊かれることがある。それに対して、どちらも....
「薬草取」より 著者:泉鏡花
尾を圧えて、その上へ胸を伏せたですよ。 産んで下すった礼を言うのに、唯御機嫌|
好うとさえ言えば可いと、父から言いつかって、枕頭に手を支いて、其処へ。顔を上げた....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
んだよ。」と言いたるが、小さき胸のうち安からず。目には小親の姿見ゆ。 「それは、
好うございましたけれど、風邪をひくと不可ません。あんまり晩くならないうちに、今度....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
私のような者はこうして何もかもすっかり白状してしまった方が、胸が軽くなって却って
好うございますよ」 「じゃあ気の毒だが、すぐに神田の親分の所まで一緒に来てくれ。....
「頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
『先生、わたし達は辮子を剪ろうと思いますが』 『いけません』 『辮子がある方が
好うございますか、無い方が
好うございますか』 『無い方がいい』 『ではなぜいけな....
「真鬼偽鬼」より 著者:岡本綺堂
ました。」と、隠居も言った。「しかしこういう時には、少し降った方が気がおちついて
好うござります。」 ここで夕飯の馳走になって、二人は好きな勝負に時の移るのを忘....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
を痛めなんだ。したが、皆の者、今宵は早う眠るが好い、左様致したなら翌日は治ろう。
好う一畑の薬師如来を信仰せよ」 御後室はそう云って、自分にも早くより蚊帳を吊ら....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
は敷いてなく、板張りの上に古風な円座が並べられたに過ぎなかった。 「これはこれは
好うぞ、お出で下された」 総髪を木皮で後に束ねて、いかめしく髭を蓄えたる主人大....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
「遠くでも光って見えるね」と又しても宗匠が口を出した。 「あの艪を漕ぐ腰ッ振が
好う御座いますね」と市助までが黙ってはいなかった。 「あなた方、前以てお断りして....
「人狼」より 著者:岡本綺堂
しいくらいだ。 おいよ それでも何かの獲物があれば結構でござります。幸いに天気は
好うござりましたが、山風はなかなか冷えたでござりましょう。早く炉のそばへおいでな....
「郊外生活の一年」より 著者:岡本綺堂
繁に火事沙汰がある。こうした事件は冬の初めが最も多い。 「郊外と市内と、どちらが
好うございます。」 私はたびたびこう訊かれることがある。それに対して、どちらも....
「影」より 著者:岡本綺堂
ように。)箱根には宿屋が幾軒もありますから、夜の更けないうちに早くおいでなさるが
好うござんすよ。 旅人 (さびしく笑う。)宿屋へも泊らずに、夜通し歩くことにし....
「活人形」より 著者:泉鏡花
縛って、そうして貴下に差上げましょう、のう、お録、それが可いじゃないか。「それが
好うございます。その後は活すとも殺すとも、高田|様の御存分になさいましたら、ねえ....