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好機
「好機〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
好機の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
とくんば、この稿によって一点|霊犀《れいさい》の相通ずるあるを認めん。我が東上の
好機もまたこれによって光明を見るに至らんやも保しがたし。さらに兄に依嘱《いしょく....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
へ出て祈りたいと言った。眼《ま》のあたりに魔性の者を祈り伏せるには、願うてもなき
好機会であると彼は思った。 信西も同意であった。彼は頼長と打ちあわせて、こちら....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ている。援蒋ルートをふさぐ……九十九江源地《ナブナテイヨ・ラハード》へゆく千載の
好機が、いま折竹の企図とともに永遠に消えようとしている。彼は、打撲と凍傷で身動き....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
相違が、散逸を防ぐからなのです、ですから、昨夜の濃霧は、犯人にとると此の上もない
好機だったのですが膜嚢が破れて飛び出した砒化水素は、炸裂に際して起る旋廻気流が上....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
夜なかの秘密の祈祷の場合にも、若い行者と若い男とは膝を突きよせて親しく語るような
好機会をあたえられなかった。それでも二人の心と心とがいよいよ熱して、いよいよ触れ....
「蠅男」より 著者:海野十三
と砂の中にもぐりこんだ。 素晴らしい転機であった。 帆村の沈勇は、よく最後の
好機をとらえることに成功し、辛うじて死線を越えた。 帆村の身体は、いまや軽々と....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
いった。 「いや、待ってください。どうやら今夜は、われわれにとって、このうえない
好機会のようです。わが祖国のために、又世界の平和のために彼等をうちのめしてやるの....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
が、黙過されるだろうか。ソ連には、ここが明かになれば対印新攻撃路。おそらく天与の
好機と、期待しているにちがいない。がそれに反してイギリス側には、この秘境暴露がひ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
福していると、さらに友之助の母から自分に対する縁談を持ちかけられた。それはむしろ
好機会であると思ったので、お筆はよんどころないような顔をして、お蝶と友之助との秘....
「科学時潮」より 著者:海野十三
ていた。 先登に駈け出して行った死刑囚の一人が見えなくなっていた。彼は恰も此の
好機逸すべからずと、死の谷の方へ脱兎の如くに早く駈け出して行ったのだった。多|分....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
福していると、さらに友之助の母から自分に対する縁談を持ちかけられた。それはむしろ
好機会であると思ったので、お筆はよんどころないような顔をして、お蝶と友之助との秘....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
世間一般からも見なされたのであった。 日清戦争が彼の壮士芝居、書生芝居に偶然の
好機会を与え、かれらの人気は一日ましに加わって、今まではあんな書生どもがと軽蔑し....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
いても二葉亭はやはりとつおいつ千思万考しつつ出遅れて、可惜多年一剣を磨した千載の
好機を逸してしまうが落であるかも解らん。 が、それでも活かして置きたかった。ア....
「和製椿姫」より 著者:大倉燁子
に思いがけず、ある舞踊発表会の廊下ですれ違いました。この偶然のそれこそ天が与えた
好機を逃がしてはと、勇気をふるって彼女の前に出ました。二人は手を取り合って喜んだ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
し勝利を得たりとするも戦後立つべからざる苦境に陥るべし。 3 露国の崩壊は天与の
好機なり。 日本は目下の状態に於ては世界を相手とし東亜の天地に於て持久戦争を....