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妄誕
「妄誕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妄誕の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
きょう》の悪少《あくしょう》と共に屡《しばしば》横逆《おうげき》を行えりと云う。
妄誕《もうたん》弁ずるに足らざる也。伝吉は父讐《ふしゅう》を復せんとするの孝子、....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
いた白狐が居たのが、義元出発の日、胸がさけて死んで居たとも伝える。 どれも妖語
妄誕だから真偽のほどはわからない。義元この戦に勝ったならば、このような話は伝らず....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のおのの物語は、主として甲州裏街道に連なる、奇怪にして、荒唐にして、空疎にして、
妄誕《もうたん》なる伝説と、事実との数々でありましたが、この人たちは皆それを実在....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
こも不足しないで、手足も頭も繋って、膝を屈めるようにしていたんだそうです。」 「
妄誕臆説!」 と称えて、肩を一つ団扇で敲く。 「臆説って、貴下がお話しなすった....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
疑いて天下後世に惨毒の源を絶えたる者は、トーマス・クラレクソンなり。ローマ宗教の
妄誕を疑いて教法に一面目を改めたる者はマルチン・ルーザなり。フランスの人民は貴族....
「遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
、かくのごときは何となく金玉の響あるものなり。あえて穿鑿をなすにはあらず、一部の
妄誕のために異霊を傷けんことを恐るればなり。 また、事の疑うべきなしといえども....
「妖怪学」より 著者:井上円了
たるものなれば、その事実疑うべからずとするか。しからば、いずれの国にても、古書の
妄誕を伝えざるはなし。これみな、真実として信ぜざるべからず。かくのごとく論究する....
「迷信解」より 著者:井上円了
のことの分かるはずはない。まして人の身体を五行に配合して、吉凶を説くがごときは、
妄誕を極めたるものである。面相術はわが国にてもっぱら行われておるも、諸家の伝うる....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
り聴くに値せり。近代の御伽百物語の徒に至りてはその志やすでに陋かつ決してその談の
妄誕にあらざることを誓いえず。窃にもってこれと隣を比するを恥とせり。要するにこの....
「山の人生」より 著者:柳田国男
部分を、保護するだけをもって満足したのであった。 ただしこの類の話などは、誇張
妄誕といわんよりも、むしろ幻覚であったかと思う。見たかと思ったらすぐになくなって....
「四谷怪談異説」より 著者:岡本綺堂
、世間が又それに雷同したのである。お岩が鬼になったから鬼横町であるなどというのも
妄誕不稽で、鬼横町などという地名は番町にもあるから証拠にはならない。 この説も....