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妄語
「妄語〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妄語の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「竜」より 著者:芥川竜之介
居ようも知れぬ道理《ことわり》じゃ。』と、説法したそうでございます。何しろ出家に
妄語《もうご》はないと日頃から思いこんだ婆さんの事でございますから、これを聞いて....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、一切猛悪ことごとく具《そな》われる獅虎等を見、悪虎の声を聞き大恐怖を生ず。また
妄語して他人を罰せしめ愉快と心得た奴は、死して大叫喚地獄の双逼悩部に落ち、※牙《....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
至極、よもや、今のそのお話、うそではござりますまいな」 「もってのほかのこと、不
妄語戒《ふもうごかい》、犯すほどのばち当たりでござりましたら、蓮信、この紫数珠を....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
たものであろうか、裏側から観察したものであろうか。裏面から観察するとすれば酔漢の
妄語《もうご》のうちに身の毛もよだつほどの畏懼《いく》の念はあるはずだ。元来|諷....
「老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
一にも二にも異人を懼れて、外船と交易致さば神州を危うくするものじゃと愚かも甚しい
妄語を吐きおるが、国が危ういと思わば内乱がましい内輪の争い控えたらよかろうぞ。の....
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
を恐れているのであろうか。否、彼はすでに愚鈍な技巧と真面目くさった態度の倫理家の
妄語に苦しめられてはいない。しかし彼は自分へ対する言訳には、抵抗出来なくなってい....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
だね。『悪魔の腰掛け』だの、『髑髏』だの、『僧正の旅籠』だのというような、こんな
妄語《たわごと》から、どうして意味をひっぱり出すことができるのかね?」 「そりゃ....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
ゃ、それに酒を飲むことが出来ん、飲酒の戒は文珠経にも出てあるじゃ、宜えか、それに
妄語戒といって嘘をつくことは出来ん、えゝか、それに虫けら一ツでも命を取ることは出....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
サの宝積院で枯れるように死んだ。日本を発つとき、「死ぬまでかかって」といったのは
妄語ではなく、今生では父母兄弟師友に相見えないという請願の趣意も、それでつらぬい....
「日記」より 著者:宮本百合子
らしいものを綴って居る。鉛筆をなめなめ。冒頭に、霊魂、滅と云い不滅と云い皆痴人の
妄語なりとか書いてあった。枯れたような脳髄にぼんやり反映する生死の問題! 十月十....
「御返事(石原純君へ)」より 著者:寺田寅彦
はないかという気がしますが如何でしょうか。 思いつくままを書きました。門外漢の
妄語として御聞き捨てを願います。 (昭和九年七月『立像』)....
「京都学校の記」より 著者:福沢諭吉
り三百人余。学校の内、きわめて清楚、壁に疵《きず》つくる者なく、座を汚す者なく、
妄語せず、乱足せず、取締の法、ゆきとどかざるところなし。かつ学校の傍《かたわら》....