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「妙用〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

妙用の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
して殺さざるは、古人が有益動物を保護して田圃《たんぼ》の有害動物を駆除する自然の妙用を知り、これを世人に励行せしむる手段とせしものにて決して迷信に起源せしものに....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ば、案外乗心地が好い。青山から余の村まで三十分で来た。父が「一家鶏犬一車上、器機妙用瞬間行」なぞ悪詩を作った。工合が好いので、帰りも自動車にした。今度のは些大き....
連句雑俎」より 著者:寺田寅彦
っともこのようなことは何も連句に限らず他の百般の事がらに通有ないわゆる「転機」の妙用に過ぎないので、われわれ人間の生涯の行路についても似よったことが言われるであ....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
めの器械としての歯や舌が同時に言語の器械として二重の役目をつとめているのは造化の妙用と言うか天然の経済というか考えてみると不思議なことである。動物の中でもたとえ....
連環記」より 著者:幸田露伴
我の彼に受けて酬いるに法を与うるを以てするの故に、我の檀波羅密を成じ、速疾得果の妙用を現ずるを観た。寂照は「あな、とうと」と云いて端然と食を摂り、自他平等|利益....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の破綻《はたん》と摩擦を起さずして、しかして体制を一変し、新政の実を挙ぐるに最も妙用であると、土佐ではそう考えているらしい。そういうような意見と運動が、一藩の輿....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
信頼することができるのであって、「役人」を「人間の世界」から採用する今日の制度の妙用は実にこの点にあるのです。 九 法治主義のもとにおける最小限....
妖怪談」より 著者:井上円了
かく言いおるものが、妖怪をつくりだすものであろうと思います。こんなはたらきが霊の妙用でありまして、この霊の作用がいかなるものをもつくりだすもので、迷いもし、悟り....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
享け、その自由暢達な働きによって自己の全能率を総動員して行くのでありますが、この妙用はまた自己一心の性能にも備わっているのであります。そこで、この偉大な大善的働....