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妬く
「妬く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
妬くの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「活人形」より 著者:泉鏡花
な。といえば赫となり、「気楽な事をおっしゃいますな。お前様見たような人を怪我にも
妬く奴があるものか。「おや恐ろしい。何をそうがみがみいうのだ。「ああいう婦人を宅....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
身体から珊瑚の五分珠という釵を借りたんだがね。……この方の催促は、またそれ亭主が
妬くといういやなものが搦んでさ、髻を掴んで、引きずって、火箸で打たれました、など....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
なしにこんな用を言い付けたのであろうが、言い付けられた僕はあまり有難くなかった。
妬くわけではないが、一週間前からここに泊まっているあの水沢という青年紳士に対して....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て云うのは嘘の皮で、始めから自分ひとりですよ」 「まあ、そう妬《や》くなよ」 「
妬くわけじゃあねえが、あいつは方々の屋敷へいい加減ないか物をかつぎ込んで、あこぎ....
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
》へは顕《あら》わさないが、何か訳が有るかと思って心では妬《や》きます。この心で
妬くのは一番毒で、むや/\修羅《しゅら》を燃《もや》して胸に燃火《たくひ》の絶え....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
がこちらで可愛がられていると思うと、妙に妬けるんだよ。」 「まさか、お祖母さんが
妬くってこともあるまいけれど……」 「いいや、本当に妬けるらしいよ。正木の家では....
「偶人物語」より 著者:田中貢太郎
心をそそられたので傍へ寄って来た。金五郎は女房の顔を見て莞やりとした。 「おい、
妬くな、大変な品物だぞ」 「
妬く、何を
妬くの」 「見ろ」 金五郎はその一つの蓋....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
いちゃ、素直にここへ来て、仲よく食べて、戻って、寝て、それから、ちくりちくりと、
妬くのが奥の手だて。さあ、こっちい来たり」
富士春は、南玉に、手を取られて、奥....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
りの芸者へ凝るという風である。 「俺はお茶屋あそびをするが、玄人相手じゃあお前も
妬くわけにはいかんだろう」 時折り、冗談めかしく唐沢氏はこんなことをいう。その....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
獄裡へも偲ばれようと、 世の音なひを聞しめす 先帝のおんここち たとへやうもなく
妬く人わろし ともいっている。 だが獄中の後醍醐のおむねは到底“
妬く”などで....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
だ。お人よしの三次を放って、いろは茶屋のお品とたくさんふざけておいでなさい」 「
妬くなよ、明日は早く帰るから」 「まア体だけをお大事に」 「ばかにするな、ははは....